てぃくる 740 登るか、降りるか
そこに山があるから登る。
そこに谷があるから降りる。
何かを得ようとして伸ばす手は上に、だろ?
誰かを助けようとして伸ばす手は下に、だよ。
登れば光が得られるだろ?
降りれば水が得られるよ。
登るためには努力が要るんだ。
降りるためには勇気が要るよ。
俺たちの未来は天上にあるのさ。だから登るんだ。
俺たちの未来は地上にしかない。だから降りるんだ。
☆ ☆
ぱっと見、下から上へなのか、上から下へなのか、わからない構図ですね。
蔓草は這い上るものという既成概念に囚われていると、下から上へ伸びているように感じます。でも、逆。このクズは、上で茂ったやつが垂れ下がっているんです。
クズは、ツタのような吸器を持っていません。茎を巻きつける大元がなければ登れないので、垂直の壁は上がれないはずなんですが。自他を足台代わりにして茂りながら上がっていく姿は珍しくありません。俺らの屍を越えていけっ!……って感じでしょうか。
☆ ☆
上昇志向。大いに結構だと思います。他人を足蹴にするのでなければ。
足元を見る事。大いに結構だと思います。自分を穴に掘って埋めないのならば。
糸切れて凧かつ上りかつ下る
(2020-12-08)
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