晩秋の大菩薩。
2024.11.30
そういえば今年まだ大菩薩へ行っていなかった。
約1年半ぶりの大菩薩。このルートは去年の4月に初めて大菩薩嶺を歩いたルートで、最後の方で少し道に迷いちょっと焦ったルート。
初電に近い時間の朝はもう真っ暗で、朝焼けの中を歩いて駅に向かっていた季節がすでに懐かしい。
うとうとしながら眺める車窓からは、徐々に明るんで今にも焼けそうな空の色とキリッとした空気は澄んで遠くまで見渡せる。
甲斐大和駅から上日川峠へのバスの左右4列+補助席1列は満ち満ちに埋まり一度座ってしまうと1ミリも身動きはとれない。人が多いことは想像していたけど想像通りで少し可笑しい。
50分ほどバスに揺られて上日川峠のバス停に到着。気温は0度を下回る。キュッとした空気が気持ちいい。
大菩薩峠まではなだらかな登り坂で、こんなに楽だったかかな?と思いながら介山荘で少し休憩。
すっかり雪化粧をした富士山が綺麗に見える。南アルプスの山々も雪がついている。綺麗。ようやく澄んだ空気に景色がとてもクリアに町並みも見渡せて、麓の森には紅葉が広がっている。
風が強い予報だったけど、まったくその通り。windyの最大瞬間風速は10〜14mと、稜線に出るなり、まさにばばばばば という西から吹きつける冷たい風。
ときどき押し付ける風にカラダを持っていかれそうなりながら、ハイライトの雷岩を過ぎると、大菩薩嶺の山頂は樹林帯。
寒すぎてゆっくりも出来ない。
山頂標で少し休んで、今日はここからがこのルートの核心部かもしれない。長い登山道をひたすら歩く。たぶんこちらのルートは人気がない。極端に人が減る。
風裏に入り樹林に風は幾分和らげられる。こちら側は日陰。寒さが良いか、日向の暴風の寒さが良いか。
日陰の山道には至るところにとても毛足の長い霜柱が出来ており、ついちょっかいを出してしまう。楽しい。
またそれが気温の上昇と共にぬかるみを作っている。ぬるぬる。
核心部。落ち葉地獄。
吹き溜まりには落ち葉が、深淵の様に、足首まで埋まるくらいに吹き溜まっている。
日向の稜線に出るとまた風表に出てしまい、強い風に吹き上げられる落ち葉がさざなみの様に吹き溜まりへ一斉に走っていく。
登山道は落ち葉で埋め尽くされてトレースがない雪道を歩いているよう。
そんな落ち葉のゲレンデを、後ろからまるで滑る様に、野口健さんのような感じの人が楽しそうに、まるでシュプールを描く様にパウダー落ち葉のゲレンデを、それはそれはまるで落ち葉がパウダースノーが舞う様に、通り過ぎて行った。
楽しいのかは分からない。落ち葉の下に岩でも潜んでいたら、根っこがあったら、、などその結果は想像に難くないですが、あっという間に姿が見えなくなった。
林道になりゆるゆるとハイキングを楽しむ。ようやく登山口のゲートを行け抜けて、舗装道に。まだ少し時間があるので大菩薩の湯まで歩く。もしかすると施設でビールにもありつけるかもしれない。
今日はちゃんとお昼ご飯を食べなかった。お腹が減って、背中とお腹がひっつきそう。
とりあえずビールを飲みながらベンチに座ってバスを待つ。暑いくらいに日差しが照っている。
大菩薩の湯バス停から20分少々で塩山駅。ご飯とちょっと飲めるところを探す。が、駅前はあまり気を引くお店がない。Googleマップで駅から少し歩いたところに、住宅地の一画に飲食店を見つける。
弾き語りのサントワマミーの歌声が聴こえる。ピアノも聴こえる。ビールを一口、ふ~と一息をつく。
どこから来られたの?旅の人ですか?
旅の人? 憧れはあるけど、旅の人などと聞かれることなど初めてかもしれない。山帰りの人は来ないのでしょうか。登山ザックがそう見えたのかな。ちょっとバックパック1つであちこち旅歩くパックパッカーな気分に一瞬なったけど、日帰りです。
東京は遠い印象みたい。こんなにもよく山梨へ来ているけど、近くはないけど、遠くもない。山梨はそんなところと思っていたけど、やっぱり東京からは遠いのかもしれない。
憩いの場所。というコンセプトみたいで、たぶんここの周辺の人たちがこの飲食店に集っている雰囲気。なんか、公民館に来た様な、普通の飲食店ではない、これは井戸端会議場だ。
隣りの部屋からはずっと往年のフォークソングの名曲の歌声が聴こえる不思議な空間。
食事は大盛り。炒飯+餃子。山歩きでぺこぺこなったお腹を満たしてくれます。
最後は干し柿のお土産まで頂いてしまいました。
あまりの濃い雰囲気で今日の大菩薩の山歩きがは全て吹っ飛んでしまった。というくらい楽しげな空間でした。
塩山駅にお越しの際は、ぜひ一度この井戸端会議場へお立ち寄りください。
コミュニティーマーケット よってけし〜
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