広告会社でマーケティングを実践する

顧客中心で考える、広告会社でカスタマーマーケティングを。

※この記事はcmkt Advent Calendar2019の9日目の記事です。

みなさん こんにちは。

初めまして!の方もいらっしゃると思うので、簡単にご紹介させていただくと、

株式会社ビッグビートというBtoB企業のマーケティングサポートを行なっている広告会社にて自社のマーケティングを担っています。

元々は企画営業でクライアントに企画提案してから、実行までを全体ディレクションする立場でした。担当していたのは主にIT関連企業の外資/内資問わず、でした。2018年マーケティング部の設立に合わせて、所属となりいま、派遣スタッフ含めて3名体制でマーケティングを実施しています。

広告会社の中にマーケティング部を設置した時に、

「何が目的ですか(作る意味あんの)?」「新規リードを取る部隊?」「クライアントサービスへの企画書作ったり、プランナー的な存在?」とか色々と社内からもいくつかの声をもらいました。

確かに私たちの会社は50名中20名は営業なので、営業の意見が非常に強く、マーケティングの力というのがなんなのか、何をするのか、そんな組織ができて自分の領域を侵犯されて存続が危ぶまれないか、という意識もあって、そんな声があったのではないかと思います。

そんな背景がある中で、マーケティングを設計、実施していかなければなりません。かなり試行錯誤です。

そもそも、私たちは「マーケティングは経営の最高の機能であり、それは選ばれるための機能」と伝えています。

経営を分解すると、マーケティングとマネジメントと財務という3つの機能があり、マーケティングは企業が社会に価値を生み出している非常に重要な機能です。プロダクトを生み出し、価格・販路を決めて、プロモーションするわけですから、そこが重要なのは百も承知ですよね。

さて、そこを考えたときに、私たちは誰から選ばれたいか(Who)、何で選ばれたいか(What)を決めるわけです。

Who:私たちの考え方に賛同してくださる企業のマーケティング担当者
What:マーケティングコミュニケーション設計ができ、実行までを一手に引き受けられる

私たちの存在は単純なメディアの代理販売をする存在ではなく、設計から実行まで一緒にご協力して、その先の成果までを意識した活動にならなければこれは達成できないことであると考えています。決定しているプロセスにおいての実行ももちろんサポートしますが、「どうしたらいいか、まだ決めかねている」プロセスにおいてどうやったらうまくいくかというところを一緒に作り上げる、そんなことをできる存在になりたいと考えていました。

そう設定したときに、Whoの部分で言えば、まず自分たちの周りの方々に賛同を得たいと思いあたります。(有象無象から選ばれたいわけでは決してなく。)そうです、既存のクライアントやパートナー、そしてその周辺にいる方々です。

その既存のクライアントから相談の幅が広がる、いろんな部署へのアプローチができるようになる、そして、そのサポートが増えた結果、クライアントの事業が成長する、そんなサイクルを作りたいと思っています。

そんなときに必要になるのが、カスタマーマーケティングだと思ったのです。

もちろん、新規リードの獲得という視点ももちろん大事でKPIもありますが、今までの新規獲得は、既存クライアントから紹介をいただいて広がっている経緯も考えると、既存クライアントとの関係を深耕していくことの方が圧倒的にスケールしやすい、しかし、営業担当としては1対1の対応でしかも企画実行の最後までをご一緒するので、なかなかアップセル・クロスセルへ力を注ぐというところに難しさがあるという課題が見えてきました。そこで、カスタマーマーケティングをしようということです。

さらにマーケティングの視座の高さを売りにして行きたい会社としては、それをできると発信してしまっていながら(ブランド認知)、それができていない(ブランド体験)状態になってしまうと、本末転倒。それではまずい。

だからこそ社内への協力体制を作る動きと社外へのコンテンツ展開を行い、リード獲得と深耕も同時並行で行っています。

では、具体的にどんなことをしているのか。

社内:既存クライアントの成功の形を発掘・コンテンツ化
   少数精鋭で自社での成功の形を作る動き
社外:成功事例コンテンツをつくり、自社メディアへの掲載
   私たちからの発信内容の改良

アップセル・クロスセルという点において、営業担当として一番苦労するところが、今まで相談をしていた内容の一つ上のレイヤーでの会話を行い、深層にある新たな課題を引き出すところです。

そのために、まずはそこを私がひきうけていきます。つまり、事例取材を行いコンテンツ制作をしていくということです。この時に企業としてどこに向かっているのか、何をしたいのかをきちんとヒアリングしていきます。それを営業へフィードバックし、追加で色々な提案ができる幅を作ります。

その事例取材コンテンツは基本的には実績として載せる内容とは分けて制作し、成功の形を聞いたコンテンツはきっと皆さん知りたいだろうから、オウンドメディアに掲載して届ける、そんな流れを作りつつ、同じ課題を持っていそうなクライアントがいればオフラインの場をセットしてそこで解決策を見つけてもらえたり、仲間を見つけてもらうようなそんなサイクルを作る、これが理想です。

そこに行くために、今ひとつひとつ、社内の営業へヒアリングをしてコンテンツを生成している段階です。コンテンツがある程度集まってくるといい方向に回ってくると思うのでその辺りは根気で乗り切る!と思ってやっていきます。

それによって、実は社内からの協力も増えていきつつ、社外の方からの見え方も変わってくるのではないかと期待しています。マーケティングは組織変革と元P&Gの森岡さんの本にもなっていましたけど、まさしく今、社内改革をしている気持ちになってきています。

カスタマーマーケティングについて取り組もうとしていることを簡単にまとめてみました。何かヒントになれば幸いです。

この記事を読んでくださった皆さん!どうもありがとうございます。このブログはみなさんにシェアしたい内容を書きなぐる感じになると思います。 公開メモみたいなものですので、スキボタンを押していただいたり、SNSでシェアしていただければ嬉しいです。コメントもお待ちしてます。