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短歌    揺蕩う日々


揺蕩うの 哀願する吾に 響く声

一緒に揺蕩い ましょうという君

たゆたうの あいがんするあに ひびくこえ
いっしょにたゆたい ましょうというきみ

精神科閉鎖病棟退院後、女性看護師さんが毎週訪問看護にきてくれていた
私より年上の看護師さんは廃人化した私を何かと心を寄せてくれていたが
3月 定年退職で退職された
親友は亡くなってしまった
この時の私は 主治医の先生と看護師さんしか信じられる人はいなかった

訪問看護は毎週90分 普通は30分らしい
主治医の先生が私の状況を判断して90分という長い時間を指示されたと思う
後任の訪問看護は精神保健福祉士の男性だった
私は性被害を複数されているのでそのトラウマは今もある
私の部屋に二人っきりになるのは嫌っだった

最初の四ヶ月は自室に入れず専ら車の中での面談だった
それだけ私が一部の男性の獣のような性欲を恐れていた証だろう
その精神福祉士さんは若いがどこか亡父を彷彿させる優しさを持っていた
巨きな身体で軽自動車を運転してくる いつも優しい笑顔 優しい声
車の後部座席に緊張して座っている私をリラックスさせようと苦心していた

常に強い不安と親族6人から総額約1000万を無心され続けた私は
心も身体もボロボロになって深く傷つき絶望の果てにいた
精神福祉福祉士さんに「いつも不安で堪らない。心が激しく揺蕩うの」
涙声で吐露する私
するといつも優しい声で 一緒に揺蕩いましょうと言ってくれた

ずっと自分の部屋にしか居ない私を 近所の公園の路肩に車を停めて
うつりゆく自然をさりげなく見せてくれていた
固く固く閉じた私の心は 砂漠化した心は 主治医の先生以外の男性は
かなり警戒していたが 徐りとだが心を開いていった
主治医の先生の変わらない眼差し そして訪問看護の男性の優しさ
お二人から 心の美容液を与えられる続け 砂漠化した心に小さい花が咲いた

そして少しずつ私の趣味である短歌を読めるようになって行った
ここまで回復するのに約4年かかった
まだ私が背負ってしまった重荷はあるが 主治医の先生から一つ一つ徐り
おろしていきましょうとのお言葉通り 巨大な岩のような苦しみ 哀しみ
憎しみを先生にお手伝いいただきながらおろしている日々

昨日は鬱が強くて数行しか書けなかったが 今朝は5時から書けた
先生 今日も私は年齢を脱ぎ 希望という列車に乗り 夢という駅に
向かいます
エネルギーが枯渇する前に先生に受診していただいて燃料補給
先生 毎週ありがとうございます

病気になったからこそ 先生という医師としても人としても高潔な方に
お逢いできたことを心から嬉しく思います


本日も最後までお読みいただきありがとうございます
フォローしてくださる方 スキしてくださる方
とても嬉しく励みになります

人と環境はつくづく大事だと痛感しています

禍福は糾える縄の如し


今日も皆様がお幸せに過ごせますよう心からお祈りしています

            sincerely yours ♡




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