見出し画像

どうにもならない社会に幻滅した時に読み返すnote

金沢フォーラスで映画を観る前はほとんど毎回ポムの樹のオムライス食べるんだけど、必要以上に満腹になって若干眠いから後悔する。けど毎回食べちゃうよね!!


『そばかす』って映画を観てきた。(ちなみに昼にはコナンの哀ちゃん物語観た)

恋愛感情がわからない、恋愛をしたことがない主人公の話。

母親に「結婚しないの?」と毎日のようにプレッシャーをかけられていたり、友だちとして好きな相手に告白され、恋愛感情がないと言うけど信じてもらえなかったり、正直観ていて切ない悔しいシーンが沢山あった。

とにかく、私が今共感したい、してほしいモノが沢山散りばめられていて、辛くも嬉しくも素晴らしい作品だった。

その中でも『紙芝居』を巡るストーリーが、1番好きで、1番エネルギーをもらった。

まず、前田あっちゃんが紙芝居のシンデレラに疑問を抱くとこ。シンデレラ含め世の女性はみんな、王子様に見初められて結婚することが1番の幸せだと思って生きている。それが大前提であること。

たしかに変だなって思った。誰もが王子様と結婚したいと思うなよ!?王子よ自惚れてんな!って、書き直した紙芝居はスカッとした。

一方で、その紙芝居を児童館の子どもや保護者に見せるシーン。子どもは熱中して見ているのに、親たちは話が進むにつれてざわざわしだして、ついに我慢できなくなった主人公が紙芝居を急遽中断する。

子どもたちは続きを見たがるが、「まずはちゃんとした常識を身に付けてから、いろんな多様性とやらを教えるべきだ」と不満そうな親たちに、主人公たち職員が何度も頭を下げる。

めっちゃむかついたけど、こういう大人が世の中にはまだまだいっぱいいるんだろうな。
主人公みたいに紙芝居とかなにかひとつで、少しでも意識や常識を変えていこうとがんばっても、こうやって押さえつけられることだってきっとあるんだろうな。

けど、最後のシーン。児童館の新人職員(北村匠海)が、主人公に紙芝居の感想を言うとこのセリフ。

「同じこと考えてる人がいるんだって思いました。そんな人が1人でもこの世界にいるなら、それでいいかなって」

このセリフ聞いてもう、北村匠海すきっ!!!!って思った。なんていうか、言葉にできない高揚感があって、最後その言葉聞いて走り出す主人公みたいに、走り出したくなった。

最近、自分が学生団体とかパレードのボランティアとか、なんのためになるんだろうって漠然と考えてしまうことが多くて、ジェンダーのこと考えるのももう正直うんざりしてた。

けど、高校生の頃は、誰とも共感できなかった気持ちを今は誰かと共感できていて、その輪を広げることは、自分も周りの人も「これでいい、こんな社会でも生きてられる」って思えることだから、たとえ社会全体が変わることがなくても、尊いことだなって思う。

最後に、この『そばかす』って映画に限らず、1人で映画館で映画を観るって、心が元気になるよね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?