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【映画】マスカレード・ナイト 感想

人は誰しも仮面を付けて生きている。
たとえば、会社や学校の自分、友達といる時の自分、家族といる時の自分、趣味の中で生きる自分、嫌いな人といるときの自分、ネットの世界での自分、たくさんの自分が自分の中に存在している。

そして、必要に応じて生み出される、普段は存在しない作りこまれた他人のような自分。

この映画に登場する人物達は、そんな沢山の自分が場面が変わるごとに入り混じって登場してくる。

それにしてもこの映画、何故こんな入り方にしたのだろうか?予備知識なく見始めた者は、ダンスの映画なのかと思ってしまうだろう。早々に観るのを断念しようかと思ったが、折角なのでと根気よく観進める事にした。そして、もう一つ気になることがある。登場人物があまりにも豪華過ぎて、どうも内容が入ってこない‥これには困った‥とりあえず諦めて淡々と画面を見つめる。それに限る。

あとで知ったのだが、これは2作目で、前作「マスカレード・ホテル」を観ていたら流れがスムーズかつこういう作り込みが定番なのだと気づけ方だろう。勿論観終わった後に前作も一気に観たが、成程、と納得した。余りにもパターン化されている。

それはさておき、本編について。
木村拓哉さんの演技はほんと色々言われることはあるが、やはり華があると私は思う。とにかく目を奪われる、色々な意味で。それなのに、周りの方の存在が霞むことがないのはまさに天才だと思う。
そのお陰で沢山の見どころがあり、楽しめる。
トリックなど疑問点を疑問に感じな過ぎれば普通に楽しめるのではないだろうか。小説とは別物、としてエンターテイメントを楽しむのが良いだろう。

東野圭吾の長編ミステリ小説、
「マスカレード」シリーズにはまだ続きがある。
3作目の映画化もあるのではないだろうか。
全ての映像は一度忘れて、改めて小説を読んでみれば、また違った自分に出逢えるかもしれない。


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