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ある独白#18

「驚いた・・・」

耀子はベッドの横の竜次をちらりと見た。

「パパの言ったとおりだった。

ほんとに人間の男と何ひとつ変わらない

竜次は仰向けになった体をわずかに耀子に向けて、

もう一度耀子を抱きしめた。

ぬくもりも人肌で、冷たさはない。

竜次、ほんとは人間なのに

だましてるんじゃないでしょうね」

耀子がつぶやく。

竜次は髪の毛をひっぱって頭皮をはがした。

「ICチップ・・・やっぱり、ロボット

耀子竜次の頭にふれた。

竜次は頭皮をもとに戻して、

髪を元の形になでつけた。

「で、これから僕はどうすればいいかな」

「え・・・今までどおり家事と買い物と、あと一緒に出かけたり・・・。

あれ?今までと変わりないわね」

耀子が首をかしげると、竜次がぎゅっと抱きしめてきた。

「決定的に違うことがあるじゃないか。

とこんなことしたら、近親相姦だぜ」


珍しく耀子が休みの日だった。

ドアのチャイムが鳴ってドアフォンを見ると、

あの高橋健吾が立っていた。

耀子竜次を『』と認識してから、

何度か訪れるようになっていた。

耀子竜次に『恋人』と言ってから、

初めての訪問だった。

竜次はドアフォンの前で立ちつくしていた。

「誰?竜次

声をかけても返事をしないので、

耀子はドアフォンをのぞきこんだ。

それから竜次の肩をポンとたたいた。

のふりしようか。

いつもの健吾さんと話す時みたいに」

竜次はやっとドアフォンに返事をし、健吾を招き入れた。

健吾は清楚な小さい女性と一緒だった。

リビングに皆が落ち着くと、耀子が紅茶とクッキーを運んで来た。

「すまん、突然・・・」

健吾が頭をかきながら言うと、

女性がうながすような視線を送った。

ありがとうございました(*´▽`*)

ある独白#18我が永遠の鉄腕アトムに捧ぐ


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かあさん、僕が帰らなくても何も無かったかのように生きていってね

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#19へ続く
https://note.com/mizukiasuka/n/n5491c94743a1

#1最初からは、こちらから
https://note.com/mizukiasuka/n/nb5ab031cb177



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