【本の要約】「1兆ドルコーチ」 2
こんにちは,HARuです。今日は,昨日に引き続き,1兆ドルコーチのご紹介です。
昨日の記事はこちら↓
昨日はコーチングの際にビル・キャンベルさんが大切にしていることをお伝えしました。今日は,彼の手法をいくつか具体的にお伝えします。
会議の運営
・資料は絶対に「先に」共有する
こうすることで会議への出席者は事前に最新情報を頭に入れて会議に臨むことができる。会議は報告を聞き,その細かい内容に終始してはいけない。資料に事前に目を通し,質問や意見を持って会議に臨むことが大切なのだ。
個人の感想
これは本当にそう思います。その場で資料を共有されて,「何か意見のある方?」と言われても意見は出てこないし,「何かあれば後で」というのは会議の意味が無いと思います。どんな会議でも出席者は事前に資料を見ておくべきだし,何より提案者は事前に資料作成を終わらせておかなければいけないと考えています。こうすれば,短時間でより内容の濃い話し合いができることは間違いないでしょう。
最高のチームのあり方
最高のチームは「心理的安全性が最も高いチーム」だと述べられている。チームの心理的安全性とは,「チームメンバーが,安心して対人リスクを取れるという共有認識を持っている状態であり,ありのままでいることに心地よさを感じたれるようなチームの風土である。」とのことだ。今まで,良いチームだとされていた「補完的なスキルを持つ,似通ったメンバーからなる」という常識は覆された。つまり,自分が思っていることを素直に言える組織が最高のチームということなのだろう。
個人の感想
確かに,自分がそのチーム内で受け入れられているという安心感がある時,人は豊かなアイデアを生み出し,そのチームのために貢献しようと思える。これは学級経営でも同じことだと思う。子どもたちが安心,安全に過ごせる空間だからこそ(いじめやからかいがない)それぞれの子どもが自分の能力を最大限発揮して活躍できる。自分の意見を否定されても,それが人格否定とは思わない。ただ,意見が食い違っただけと思って,さらに議論することができる。だから,より良いものを求めて成長することができるのだろう。そして,そんな学級はますます子どもたちの能力が高まるという好循環が起こるのである。そんな学級経営をすることが現在の私の理想でもある。
コーチャブル(コーチされるのに必要な)資質
ビル・キャンベルによれば,コーチャブルな資質とは「正直さ」「謙虚さ」「諦めず努力をいとわない姿勢」「つねに学ぼうとする意欲」とのことだ。なぜ,正直さと謙虚さが必要かといえば,赤裸々に自分の弱さをさらけ出す必要があるからだ。コーチの仕事は,コーチをする相手に自己認識を促し,見えていない欠点に気づかせることだ。人は自分の欠点について話したがらないからこそ,正直さと謙虚さが必要になる。
個人の感想
コーチングされるのに必要な資質があるとは思っても見なかった。しかし,言われてみれば確かにその通り。自分の弱点から目を背ける人物を成長させることは難しい。自分に正直にいられること,見栄を張らないことはとても大切な資質なのだと思う。コーチングして貰えば,勝手に自己成長できると思っていた自分の考えが甘いものだったと教えてもらった。
フィードバックは瞬間勝負
フィードバックは瞬間が勝負。その場でその時しなければいけない!ただし,人前で相手に恥をかかせてはいけない。人までは必ず褒めることが必要だ。建設的なフィードバくは相手が心理的に安全だと感じている時だけにしなければならない。ネガティブなフィードバックは人目のないところですべきだ。
個人の感想
これも実は学級経営で心がけていることだ。「褒めるのは人前,指導は個別」誰だってみんなの前で恥をかかされて気持ちのいい人間がいるわけがない。特に子どもたちはミスや失敗も多い。そんな時は,必ず個別に呼び出して話をする。みんなの前で指導されても素直に受け入れられない子も多いが,個別なら話を聞いてくれる。だからこそ,教師は常に「褒めるのは人前,指導は個別」を意識しておかなければいけないと思う。
最高のチームの条件
優秀なチームは,ここのメンバーのIQの総和よしも「賢い」ことが証明されている。それは,なぜか。理由は3つ。
1 最高のチームでは全員が議論に貢献する
2 そうしたチームのメンバーは複雑な感情を読むのがうまい
3 そうしたチームには女性が多い(女性が男性に比べて感情を判断するのがうまいため)
ビル・キャンベルはどんな要職にも女性を検討しろと促した。時間がかかるかもしれないが,どんな時も適任の女性は見つかると。
個人の感想
確かに女性に優秀な人材が多い。そして女性の細やかな気配りや心配りには勉強させてもらうことも多くある。日本はやはり,未だに男性社会だと感じる。話を聞いたことがある学校では,未だに名簿順では,男子→女子という順番だったとのことだ。時代錯誤も甚だしい。どんな組織も女性を大切にしてきた組織は大きくなるし,成長を遂げる。そのことを私たちは忘れてはいけないと強く思う。
ビジネスに愛を持ち込め
最後にビル・キャンベルという人物の人柄についてだ。彼はよく人にハグをする。それは彼なりの愛情表現なのだ。彼は,「人を大切にするには,人に関心を持たなくてはならない。」と常々言っていた。ビルは人を大切にした。どんな人にも敬意を持って接し,名前を覚え,温かい言葉をかけた。家族のことも気にかけ,行動でそれを示した。スティーブ・ジョブズががんに冒された時も,彼は家だろうとオフィスや病院だろうとスティーブのいるところに毎日足を運んだ。ビルは人助けをするのが好きで,信じられないほど寛大だ。金持ちになってからは一緒に食事をする人たちの代金を全て払った。金持ちになる前からも彼は人に何かを与えることが好きだった。「5分間の親切」という言葉がある。『GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代』アダム・グラントに書かれた言葉だ。それによると「新設をする側にとっては簡単で,負担もほとんどかからないが,受ける側にとっては大きな意味のあるものごと」をいうのだそう。人を助けていいのだとビルは言っている。それが正しいことで,全員のためになるという確信があるなら,頼み事を聞いてやれ。
個人の感想
多くの人が興味があるのは自分のことだと思う。そんな中,自分だけでなく家族のことまで気をかけてくれる人がいれば慕いたくなるのは普通のことだろう。学級でも子どもたちの誕生日を祝うことがある。特に自己肯定感の低い子どもたちだなと感じた年は,この手法は大いに有効だと思う。さすがに家族のことまでは把握していないが,子どもたちに,君たちを大切にしているよというメッセージを伝える意味は大いにあると思う。自分もビル・キャンベルを見習わなくてはいけないと思う。人に何かを与え続けるという点だ。『GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代』アダム・グラントという本にも出てくるが,最も成功する人は「ギバー」(与える人)だそうだ。短期で見れば損をすると感じるかもしれないことも,長期的な視野に立てば成功につながることも多くある。つまり,いかに人のために行動できるかということが大切なのだ。自分自身,まだまだ相手のために行動できていないことが多くある。特に「5分間の親切」を意識して少しでも多くの人へ自分の持つ力を還元していきたいと感じた。
といわけで,以上で「1兆ドルコーチ」の要約を終わりにします。本の中には,ビル・キャンベルという人物がどのような方法で1兆ドルコーチと呼ばれるに至ったか,具体的な事例や声かけの仕方なども書かれていますので,ぜひ実際にお手に取って読んでいただくことをオススメします。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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