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おせちじゃなくて煮物を食べる

こんにちは。
今日は、いつもの掃除を母としました。年末年始だからといって、特別何かをするということは祖母が生きていた頃からやっていないので、地味なものです。

おせちも作らず(私の仕事上、ノルマとかいって何年間か買わされたが、最近はなんでも⚪︎⚪︎ハラと言われる時代になって、無理強いされなくなりました)、この地域で作られる細い昆布と沢山の根菜と焼き豆腐の入った煮物(これに餅を入れて雑煮として食べる)、あとは田作り(小魚の佃煮、自宅で作るとあまり美味しくないので、「白雪田作り」という小魚とアーモンドを白砂糖でコーティングしたものを買ってくる。美味しい。でも絶対太る)、あとはかまぼことか栗きんとんとか黒豆とか好きなものだけ買ってきて食べる方式です。
気楽です。

年が明けて2日には、「すり初め」といって、すり鉢ですった長芋に出汁を入れてなめらかにした汁を、ご飯にかけて食べます。
出汁を入れずに、醤油をかけて食べる方が好きですが、そのように食べたいというと母に怒られる(縁起物だから、ちゃんとした形で食べたいらしい)ので黙っていただいています。

さきほど書いた「細い昆布と沢山の根菜と焼き豆腐の入った煮物」へ餅を入れて、雑煮として食べることについてです。
これは、元日の朝に食べるのですが、祖母が元気な頃はこの煮物が入った鍋に、自宅でついた餅をそのまま入れて、柔らかくなるまで煮たものを出されていました。
煮物なので、当然、汁はほとんどありません。餅と煮物がぐちゃぐちゃに絡まって、見た目も良くないし、味も薄いのでハッキリ言って不味かったです。

母は、やはり見た目が良くないと思っていたらしく、最近は買ってきた餅をレンジで温めてからお椀に入れて、その上から煮物をかけています。相変わらず汁はほとんどなく、薄味なので美味しくないのですが、見た目はマシです。
そしてこれも「縁起物」なので、食べないと母が怒るので静かに食べます。
まぁ、作ってもらっておいて文句は言えないのです。

しかし、世の中の雑煮がすまし汁に餅を入れたり、味噌汁だったり、とにかく汁物だと知った時はカルチャーショックでした。

あと、貝ひもと昆布とにんじんと生姜の煮物もあります。砂糖と醤油でしっかり味がついているので、これは美味しいです。お酒のおつまみにもいいです。
2種類の煮物を大鍋いっぱいに作って、正月が明けるまでひたすら食べます。そう考えると、これがおせちなのかもしれません。

この煮物を作る習慣は、私の実家のある地域だけで、すぐ隣の町の人に聞いても「そんな煮物なんて作らないよ?」と言われるので面白いです。

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