ルールを破る、守る、変えるの思考傾向

スポーツってその国がどういう思考傾向を持つかを把握するのに役立つ。

目まぐるしく変わる状況の中、即座に判断を下し行動する必要があるので、
他人や社会から受けて蓄積された無意識の思考傾向が出やすいからです。

特にルールに関することはわかりやすい。

そういう視点で見ると例えばサッカーでの中国や韓国は反則スレスレ、
時に反則とわかっていながらわざとやっていると思われるような、
ラフプレーが目立ち言及されることも多い。

ようは、いざという時にはルールを破るという傾向が強いと思われます。

日本の場合は優等生という表現がなされますがこれはしっくりくる、
どんな場面でもきちんとルールを遵守しその枠内でやるべきことをする。

西洋諸国の場合は試合での審判の判断等に言及することが多く、
時にルールの解釈の仕方などで有利な判定を受けようとする傾向が見える。

ようは、自分達に有利なようにルールを変える傾向があると言える、
ゴールポストをずらすといった表現がありますが的を射てるなと思います。

これら傾向はそれぞれに利点もあれば欠点もある。

ルールを破る傾向はとにかく混沌とした状況においては役に立つ、
反則スレスレなラフプレーでも反則を取られなければ戦術。

ただし、いざという時は反則すればいい、ルールを破ればいいと思うと、
ルールという枠内で最大限力を発揮しようと思えなくなる。

結果、基礎的な能力が身につきづらくなります。

加えて弱肉強食など自然的(無意識的)な環境ならともかく、
人間社会という極めて意識的な環境においては当然、
ルールという意識的な枠組みを守れない者は最終的に弾かれる。

中国は今サッカーにものすごい力を入れていて資金も投じてますが、
いまいち結果が振るわないのはこのあたりに一因があると思う。

その反対にルールを守る傾向は基礎的な能力を身につけるのに有利、
日本の選手は個々人が高い能力を持っている方が多い印象があります。

ですが、ルールに固執するあまり行動が優等生的になる、
予測しやすく逸脱するのを恐れるあまり思いきれない。

日本は全体的にハングリー精神が足りないなどとよく言われますが、
それはこの傾向が一因としてあるように思う。

西洋的なルールを変えるタイプの傾向はまず試合になる前に全力を尽くす、
物事が起こる前にいかにして自分達に有利な状況を生み出せるか?

まずここを考えるので基本優等生的な思考傾向では太刀打ちできない、
そもそも立っている土台ですでに差がある場合が多いからです。

逆にルール破りが当然の相手にはそこまで力を発揮できない、
これはスポーツではなく国としての力関係を考えるとわかりやすい。

アメリカは日本にはとことん強く第二次世界対戦を経て、
西洋的な価値観(ルール)に取り込んで無力化に成功しましたが、
ルール無用の中国に手を焼かされ相対的に世界での地位を落とした。

ルールを定め守る日本は行動も優等生的でわかりやすく御しやすいですが、
中国のように自らの益のために時にルールを破るタイプの集団には、
自らに都合が良いルールを敷き時に変えることで優位に立とうとする。

アメリカ含む西洋諸国にとっては相性が悪いのです。

逆に日本は何だかんだで中国に強い。

海を隔てた隣にありながら今だ中国的な価値観に取り込まれてないのは、
アメリカの事実上の属国であることが一因としてあると思いますが、
例え相手がどんな奇抜な手を使おうが自分達はやるべきことをやる。

そうしてコツコツ地力をつけていきペースを乱さない、
ルールを守るタイプは御しやすいですが崩し難く、
ルールを変えるタイプには弱いですが破るタイプには強い。

以上、ルールを破る、守る、変えるの3つの思考傾向をお話しましたが、
実際にはここまで明確に分かれているわけではなく、
それぞれの性質を少なからず持ちどこに寄っているかの違いがあるだけ。

これは日常生活などでも役に立つので覚えておくと良いと思います。

相手がどんな思考傾向を持っているかでどのように対処すべきか変える、
相手に応じて適切な対応を取れないと一方的に不利な立場に置かれたり、
搾取され続け疲弊していったりするからです。

人間社会において集団として団結するためにルールは存在する、
ルールを守るということは信頼できる集団を構築するために大事なこと。

ですが、それは同じようにルールを守れる相手という前提が必要。

破ったり定める段階で自らに都合が良い状況を引き寄せようとする、
ルール外で活動しようとする相手にはそれを理解したうえで、
どのような対処法を選択するかを能動的に選べる必要がある。

このことは頭の片隅にでも置いてみてもらえると、
振り回され疲弊することが少なくなると思いますよ。


では、今回はここまでです。
ありがとうございました。

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