様々な不満が出てくるのは精神的に余裕な証拠

現代の日本は全体的に様々な細かいところや価値観を指摘しては、
不満を募らせ時に生きづらい、抑圧だと騒ぐ場合が多い。

ですが、こういう細かな不満、多種多様な価値観の表面化は、
精神的に極めて余裕があることの証であると考える。

本当に余裕がなく現状に大きな不満や抑圧を感じる人間は、
細かな指摘や多種多様さの表面化はできないからです。

例えば現代のアメリカではトランスジェンダーが流行しているようである。
(参考著書:トランスジェンダーになりたい少女たち)

特に思春期前後の少女が自らを男性だと考えホルモン投与は当たり前、
手術による不可逆の変化まで求めることが激増しているそう。

性別違和は本来、幼少期から長期に渡り自らの身体的特徴に違和感を覚え、
苦痛を感じることと定義されていましたが現代流行しているものは、
思春期頃にネットの情報や社会的傾向によっていきなり違和感が生まれる。

その違和感こそが自分の苦しみの元凶の全てだと無条件に信じ込み、
行けるところまで行ってしまう少女が増えているそうです。

そのことからこれは身体的な違和感による従来のものとは違う、
精神的な揺らぎによる全く新しいものだと考える人達もいて、
その一方でトランスジェンダーを無条件で肯定する勢力は勢いを増し。

トランスジェンダーブームとでも呼べるものが生まれたそうですが、
ここで言いたいのはこの極端さこそが余裕がないことの典型的な特徴。

女性は身体的な成長が男性よりも早い傾向があるため、
身体と精神に違和感が起こりやすくアイデンティティなどに、
大きな揺らぎが起きやすいのは昔から同じだった。

例えば小さい頃に少年少女が一緒にスポーツなどで遊んでいても、
ある時を境に少女の方は急激に身体的な成長が起き、
少年とは明確に違う特徴等が生まれる。

少女の精神性が変わらなくとも周りの少年や大人達の捉え方が変わる、
身体的特徴、精神的なあり方、環境の変化などによる混乱が生じてしまう。

そうなれば精神が揺らぐのはある意味あたり前のことで、
それによって精神的苦痛を感じ余裕が失われ、
時に極端な言動に走ることもまたある意味必然であった。

苦痛から今すぐにでも解放されたいと逃げ場を探すからです。

アメリカのトランスジェンダーブームはそういう思春期の余裕の欠如に、
うまく合致すると同時にまた極端にその傾向を肯定することにより。

自己肯定感を瞬間的にでも引き上げて苦痛を取り除く助けになった、
加えて差別の撤廃という社会的な正義傾向に合致し大人も巻き込んで、
流行として思春期前後の少女に大きな影響力を発揮し定着したと考える。

とは言え所詮は瞬間的でかつ精神的な揺らぎのみを重視したものなので、
後になってホルモン投与や手術を後悔するケースも当然ある。

後悔を認められない場合は自分は最高の選択をしたと実感するために、
例えばネットで動画を配信して肯定されることを求めたり、
仲間を増やそうと考えたりすることもあるでしょう。

そういう傾向がますます影響力を強め極端な言動が目立つようになる。

だけど、そういう細かい点や将来などについて考えられず、
だから極端に一気にある方向へと走ってしまうのが繰り返しですが、
余裕がないということの証だと言えると思う。

細かな点、多種多様な視点、それを自らに適用しようと悩めるのは、
それだけ精神が解放されている、余裕があることの証です。

じゃあなぜ、それが生きづらさや抑圧に感じるのかと言えば、
それは単純にあるものを見ずないものばかりをねだるからでしょう。

前に別の記事でも書いたことがありますが人間は根本的に、
失わなければ持っているものの価値に気づくことができない。

それが自分の力でなく例えば先人達の築いた社会的な余裕などであれば、
生まれた時から当たり前のように持っている権利だと錯覚し、
それがどれだけ尊く価値あるものでもあるかを理解できない。

言い方を変えれば身体的、脳的、動物のような本能的刺激がない、
だから刺激的で新しい何かが人生をより豊かにしてくれると考え、
それを邪魔する既存の余裕の源泉となる基準や規範、価値観を邪魔に感じ。

不満を募らせ抑圧を感じ細々と理屈をつけて生きづらさを助長する。

だけど、そういう生き方をしているうちは例え新しい何かを得て、
一時は刺激的で面白おかしい楽しい時間を過ごせたとしても。

いずれ慣れて当たり前になり余裕があればまた不満を感じはじめ、
また別の新しい何かを求め邪魔するものを抑圧と感じ、
生きづらいなと自ら苦痛を生み出していくことを繰り返す。

それで良いと考えるなら言えることは何もありませんが、
そうではないなら精神的にある程度であれ余裕がある状況の場合。

自らの心のあり方は自らの視点に大きく依存するということは、
きちんと意識しておくことが大事に思う。

ある程度の物質的な余裕を得るとそれ以上物で満たされなくなるのは、
様々な研究等で明らかになっていること。

例えばお金にしてもある程度まで稼ぐことができるようになると、
それ以降はいくら稼いでも精神的充足に繋がらないというデータは多い。

現代日本は部分的に見れば厳しい状況に身を置く人もいるけど、
全体的には物質的にある程度を満たした人が多い方でしょう。

であれば後は心のあり方、視点によって満たされ方が変わる。

変わる傾向が大きくなるということを意識しておくと、
より良い状態を目指しやすくなるのではないか。

そのように思ったというお話です。


では、今回はここまでです。
ありがとうございました。

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