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キャリア的視点187 -RPA:作業からの解放-

毎日ブログ 187日目(2020/9/2)

RPA

皆さんはRPAというものをご存じでしょうか?

Robotic Process Automationの略です。
Roboticとありますが工場などで使われるロボット等ではなく、簡潔に言えばパソコン上のロボット、PCアプリケーションです。単純な繰り返し作業などを行うのに便利なプログラムです。MicrosoftOfficeのマクロ(VBA)の様なモノ、と言ったら判り易いでしょうか。でもマクロよりも簡単で、より高度な事が出来るらしいですよ。

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伝票入力作業などの様なおよそ判断を必要としない(根気と技術は必要です)様な「作業」を人間の代わりに行ってくれるシステムです。

MicrosoftOfficeのマクロはExcelの他様々なmicrosoft社製アプリケーションとの連携はある程度可能ですが、設定などが非常に難しく上級者になっても簡単にはいきません。また連携できるアプリが限られます。

私自身、Excelのマクロは作りますが他の製品のマクロは全くできず、かつ簡単なプログラムも作るのにはいくらかの時間が必要です。

しかしRPAは最初から複数のアプリを連動させることを可能にしたプログラムです。業務効率化に役立つ業務支援ツールとして数年前より注目を集めています。

流通ロボット

ブルーワーカーの現場ではそれまで人の手で行っていた、例えば流通現場であれば入荷・仕分け・ピッキング・出荷などの作業が、今や多くが機械化され業務効率化・作業環境の改善に繋がったのは聞いたことがあると思います。それのホワイトカラー版だという認識で良いと思うのです。

「作業」からの解放

私も折があれば担当者さんにRPAの情報をお渡しするようにしています。それは作業効率の他にも大きな目的があるからなのです。皆さんはRPAの魅力をどこに感じますか?

私がキャリアコンサルタントとして感じる魅力は、事務員さん達の「開放」にあると思います。

いわゆる「私じゃなくてもできる」「誰にでもできる」仕事、かつ「単調で面白くない」仕事。これらをRPAにやってもらう事で、事務員さんのモチベーションの低下を防ぐことに繋がるのではないかと思っています。

とは言え、事務員さんに単純に伝えると「私の仕事が無くなってしまう」と危機感を与えてしまうことに繋がりません。無用な危機感は「不信」などといった最悪の結果にも繋がりかねません。

RPAオペレーターおよび、別の仕事へのキャリアチェンジなどの案内も同時に行う必要がありますね。

別にRPAも万能ツールではありません。プログラムですから作業は淡々とこなしますが、自分で判断することができないのでイレギュラーケースに対する対応はできません。結局少なくとも一人はオペレーターが必要なのです。

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先に「開放」と言う言葉を使ったのは正にこの点で、「一般事務」として働いていた方にオペレーターとしてのスキルと責任を身に着けてもらう事で、新たなキャリアの一歩を歩んで欲しいのです。

多くの女性は、結婚して子供ができて、出産して子育てして、というキャリアを歩む方もいます。
しかしやっと仕事に復帰できると思ったら仕事現場で「おいていかれた感」を感じて戸惑う方もいると聞きます。

そんな時などに、RPAオペレーターやExcelのマクロが使えます、といったスキルがあればある意味どこででも「活きて」いけるようになります。内なる自信にも繋がるのではないかと期待しています。

Win-Winな関係を創る

企業にとってもメリットのある話です。
プログラムに任せてしまう事で表面上は業務効率化・人件費削減などが効果として考えられます。これまで事務員さんが一生懸命8時間かけていた業務を1時間とかからずにできてしまう様になるかも知れません。しかも理論上は24時間365日の連続稼働が出来るのです。

しかしそんな表面的な効果より最も大きな効果として見込めるのが、今まで眠っていた才能を発掘できることではないでしょうか?
これまで他の人の業務支援などを行っていた方が、自分でプログラムを作れるようになるかも知れません。
達成感や成功体験などは自信に繋がります。

人の繋がり

確かにこれまで事務のみをやってきた方に新しい業務を覚えてもらうことは大変かも知れません。総合職でなければ契約から給与体系から見直しが必要になります場合もあります。
しかし組織が人の集まりである以上、組織の活性化には従業員の活性化が不可欠なのです。

別に「RPAを導入してください」「しないといけない」と言うつもりはありません。RPAはただのツールです。無くても別に困るものではありません。その意味では「現在日本のキャリア」に似ているかも知れません。

私がRPAをお勧めする理由は、組織と個人が相互的にWin-Winの関係を創る事にあります。その上で事務担当の方のキャリアアップに繋がる事が組織の活性化に繋がると大いに期待しているのです。

時代は変化します。あなたの会社は?

RPAはツールだ、と書きました。あると便利だけど無くても何とでもなるツールだと書きました。
確かにその通りなんです。これまでだってやってきたんですから、無理に高いお金を出して導入しなくてもいいんです。何の問題もありません。

しかしそれでは変わりません。変わっていく事が出来ません。時代や環境が変わっていく中で、貴方の組織だけが変わらずにいても大丈夫なのでしょうか。

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目的は組織と従業員個人個人の対等で相互にWin-Winの関係性作りです。RPAはそのためのツールのひとつなのです。今のところ最も効果的な、です。

私自身は残念ながらメーカーさんとの繋がりはありません。導入に際しては個人的なメリットは見出せません。
しかしお勧めするには、そんな理由がありました。

これからも組織における従業員の活きる方法をお伝えしていければ、と思いながら今日は締めさせていただきますね^^


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