キャリア的視点139 -やりたい事・できる事 -変化に対応する能力-
毎日ブログ 139日目(2020/7/16)
今日のご案内^^;
昨日の広瀬香美さんの話から「目標明確化・達成に向ける行動変容」を考察していきましたが、それに続いて今日は「アダプタビリティー:適応能力」に関して考えてみたいと思います。
今日はその先、歌手として活動していく中での葛藤に関する話を基に、「やりたい事とできる事」などを考えながら、適合する事(アダプタビリティー)に関して考えていこうと思います。
ソースは昨日と同じ、TV番組の「しくじり先生 俺みたいになるな!!」です。
そしてきょうのBGMは、やはりこの曲^^!
今、季節は梅雨真っ盛り。そろそろ夏になろうとしてますけどね^^;
まずはやっぱり、あらすじから。
マイケル・ジャクソン(以下マイケル)に作曲家として曲を提供したい!
と言う夢を持って情報を集めていたところに、マイケルの声楽トレーナーが、生徒募集(オーディションあり)をしていると言うチラシを、友人が見つけてきました。
マイケルに近づくために、そのオーディションを受ける広瀬さん。結果は見事に合格。またマイケルに、自分の夢に一歩近づきました。
そしてそれが元で日本で歌手デビューを果たします。歌手としてではなく、ミリオンセラーの作曲家としての実績を積むためです。
ここまでは良かったんです。
ここから少しずつ、彼女の予定からズレていく様になりました。
それは「世間の評価」による物です。
私たちも、一般企業のサラリーマンの方々も、学生さんも、この世に行ける以上は何らかの他者評価を受け続けます。
広瀬さんもその例外ではなく、なりたくてなった訳でもない「有名人」であるが故に、いっそ広範囲の方々からの評価を受けることになりました。
「歌詞が素敵」
「声が良い」
歌手であれば喜ばしいこれらの評価も、「作曲家を志す」広瀬さんからしてみれば「気持ちよく受け取る事ができないモノ」だったそうです。
番組内でいう広瀬さんの失敗は、自己の希望と他者の評価の間で揺れた時に、「やりたい事・なりたい姿」に固執してしまった事だと言います。
「やりたい事とできる事」
まさに当時の広瀬さんは、この二つの間で揺れていました。
やりたい事・作曲家
できる事・歌手
同じ音楽に携わる仕事ではあっても、その歌手としての楽曲を自身で作曲しているとしても、彼女にとっては嬉しくはなかったと言います。
林修先生の話で、こんなのもあります。
※これに関する考察もまた改めてやりたいと思っています。
「自分が望む姿が、必ずしも売れる(周囲が望む姿)とは限らない。僕のやりたい事では勝てなかった。だから僕は「他人から観て(客観的に)自分にできる事」をして行く」
※林修の初耳学より。実際にはもっと長い話ですので、私が勝手に要約をしています。
※林先生の話の考察も書きましたのでリンクを加筆しました。
この話は今回の広瀬さんの話にも通じるところがあると思っています。
要するに、自分がやりたい・なりたいと思う事と、世間が評価する、自分にできる事の差に、心が納得できなかったんですね。
この「やりたい事」と「できる事」が一致していれば、この上ない喜びとともに仕事に当れますね。心理的成功の最たる物だと思います。
ですが、その二つの一致ができない事も往々にしてある物です。
そんな時、皆さんならどうされますか?
適合する心
結果として広瀬さんは、10年近い葛藤の末、歌手である自分を受け入れていったと言います。
作曲家であると言う彼女のアイデンティティが、歌手である自分にアダプト(適合)していく。それは心の解放に近かったと思います。
キャリア理論で言えば、まさに「プロティアン・キャリア」です。変幻自在に変化に対応しながらキャリアを紡いでいくキャリアです。
広瀬さん本人はそんなプロティアン・キャリアなんて話は、残念ながら知る由もなかったと思います。
ただ、歌手である自分も良いな、と自分を受け入れた事で新たな人生が始まったのだと思います。
主観的なやりたい事と、客観的なできる事。
この二つの中で揺れる葛藤は、他人からは想像できない大きさだと思います。
自分に当てはめて考える
私は今、こうして「やりたい事」としてキャリア教育を主眼において活動を始めています。
これはまさに「主観的なやりたい事」です。
では例えば、多くの他者が客観的にみて「◯◯の方があってるよ」と言ったとした場合に、果たして私は移行できるのかどうか…
悩みに悩んだ上で、きっと答えはNO!
私自身が納得できていない以上は、多分受け入れることは叶わないと思います。
皆さんだったらどうですか?
人は職業を選ぶ時に、「やりたい事」で探します。
不安や不満を感じても、主観的な「できる事」を理由に継続する事を考えます。
転職する時は改めて「やりたい事」を考えます。
客観的な「できる事」を考えることは、どれくらいあるのでしょうか。
でも信頼できる他者に話を聞いてもらうことで、自分で気付いていなかった「できる事」に気付けたら、新しい職業選択の幅ができるのではないでしょうか?
広瀬香美さんが「私みたいになるな!!」として開示してくれた「しくじり」を、せっかくなので自分の職業選択に当てはめて考えてみるのはいかがでしょうか?
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