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第12回 昔の話

ITおじさんの若い時

の話をしたいと思います。
 

外付けHDDなど周辺機器の寿命

その前に、先週質問が来ておりました。
外付けHDDなど周辺機器の寿命についてです。
 今回はHDDに絞ってお話しますが、HDDというのは磁性体を塗った金属板(ディスク)を回転させて、磁気ヘッドでデータを読み書きするようになっています。物理的に稼働しているので、摩耗などでどうしても寿命があります。
 HDDにはパソコンのボディの中にある内蔵HDDとパソコンの外にUSBなどで接続する外付けHDDというのがあります。
だいたい、内蔵で5年、外付けで3年と言われていますが、これもあくまでも目安です。
使い方にもありまして、HDDがまだ動いているのに電源を切る、例えば外付けHDDをPC本体の電源を切る前に抜いてしまうと、けっこうダメージになります。
あと、温度と湿度も影響があり、特に温度は大敵です。外付けの場合、触って熱いという状態は避け、ミニファンとかで冷やしましょう。(水かけは厳禁です)
 
データの保存や読み出しが遅くなる、windowsの起動が遅い場合はHDDに問題がある場合が多いです。ひとつは使い込んでくると、HDDの空き地が少なくなり、1つのデータがあちこち飛び地状態になっていることがあって、そこを探す時間が増えるんですね。
こうなってきたら、HDDをきれいにするソフトとかで整地してください。
また、HDDの故障は音に注意です。ヒューンとかあるいはブーン、場合によってはカリカリみたいな音がしていると問題です。その場合は、年数に限らず、なんとか正常に動いているうちに、新しいHDDとかにデータを移す方がいいですね。私もそうしています。
 

文系の私

さて、ITおじさんも若いときはありました。
実は私は、大学は文学部出身で、しかも中国哲学科で漢文を勉強していました。
ひょんなことから東京芝浦電気(現:東芝)というところに入社します。
東芝ではパソコン営業部に所属し、秋葉原などを担当していました。東芝のパソコンはパーソナルなユートピアということでパソピアというブランドでした。
 

パソコン登場

実は私が入社する4年前1979年にNECがPC8001というPCを出しまして、かなり売れました。NECはどちらかというと電話や通信機器の会社でした。時代とともに新分野である半導体製造、とくにマイクロプロセッサというコンピュータの頭脳部分を作る半導体をインテルと契約して製造を始めたのですが、まだ需要がそこまでなかったので、販売が振るわず困っていました。
そこで販売の責任者であった渡辺和也さんという方が不振のマイクロプロセッサを売るためにTK80というトレーニング用のマイコンキット(基盤に数字の表示器とテンキーがついていた)を販売します。
これがけっこう売れたんですね。
渡辺さんはさらにこのTK80をキーボードが一体になった筐体に入れ込み、家庭用テレビが接続できるPC8001を開発します。
 
東芝や三菱はNECレベルが売れるんだったら(見下している傾向はありました)、PCを出したら総合電機メーカーのわれわれが勝利するというので、PC販売に参入します。しかし、まったく売れません。
なぜなら、NECをまねて似たようなPCを出しましたが、ソフトがなかったんです。東芝のPCには専用のソフトがないと使えないのです。NECのソフトは東芝では動かないんです。
各メーカーのうぬぼれもあったかもしれませんし、悲しいかなハードメーカーのソフト軽視の姿勢があったのだと思います。
 
富士通がFM-7というPCを出しまして、富士通はNECの戦略にならって、ソフトを充実させていきます。そしてタモリをCMキャラクタに選びます。
なんと東芝はパソピアの新製品としてパソピア7という機種を出します。そしてCMキャラクタに横山やすし・木村一八親子を使います。猿真似ですね。
性能はそこそこよかったのですが、すでにNEC富士通シャープが御三家状態でした。(シャープは電卓から進化してPCに参入)
 

秋葉原で応援販売

東芝は営業強化をおこないます。応販(応援販売)に力を入れます。東芝のPC担当の社員(営業、技術、工場)が土日を中心に秋葉原などのショップで応援販売をします。
当時はヘルパー法という法律もなかったので、東芝の人間がショップのユニフォームを着て、お客さんを誘導し東芝のPCを買わせようということです。
私もあるショップにいましたが、東芝のPCを勧めようとすると、シャープを見せてとなります。出番がなくなるのですが、ほかの店員は忙しくしていますので、なんとなく気が引けて、シャープの説明をするようになります。競合会社ですから敵の長所もよく知っていますので、説明がうまく、かなり売りました。
ある日、閉店間際にシャープの秋葉の責任者が来て、私を月間最優秀販売員として表彰しに来ます。店長とかはニヤニヤしています。
当然、表彰は受け取れません。実は、と正体を明かすとシャープの人も唖然としていました。金一封は受け取らずビールをおごってもらいました。
 
来週も・・・今週の続き、IT業界の昔と今をお話します。

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