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第9回 IPアドレスとOSの話

2週間前ほどに〇〇さんより質問をいただきました。
IPv6はどのような仕組みなのか
パソコンのOSは今後どうなるのか

プロトコル?

ちょっと前に、高速道路に例えた話をしましたが、インターネットではTCP/IPという通信のプロトコルというものが存在しています。
プロトコルというのは通信手順でして、通信方法の約束事なんです。
乱暴なたとえかもしれませんが、50㎝角の黄色い段ボール箱を30個送りますねということを決めておいて、送ります。受ける方はたくさん来る段ボール箱の中で黄色い50cm角のものを30個受け取るわけです。
その約束事の中で、送り元と送り先の住所が必要になるわけですね。その住所がIPアドレスになるんです。
ちょうど郵便送る場合に相手の住所が必要なようにIPアドレスがないとデータを送信できないわけです。
IPアドレスはインターネットにつながるパソコンやスマホにはすべて必要になります。極端に言えば、事務所のパソコン、プリンタとかすべてにドレスが必要ですが、IPアドレスも有限なので、事務所に1つのIPアドレスを持たせて、事務所内のPCやプリンタには別のアドレスを割り振ることをします。
そのアドレスをローカルIPアドレスと言って、事務所内である意味自由に設定できます。

質問のIPアドレスの割り振り

質問のIPアドレスの割り振りですが、IPv4という現在のアドレスを使ったネット空間では、210.68.10.101というアドレスがあったとすると、291.68.10がネットワークの識別となり、最後の101がその割り振られたコンピュータを識別します。
IPv6はどうなるか?
IPv4では、生成できるアドレスは「0.0.0.0」から「255.255.255.255」までの4,294,967,296個(256×256×256×256個)になります。世界の人口ですら80億人を超えていますので、43億個あっても足りなくなるのです。
そこでIPv6という規格が登場しました。
例えば、2300:4040:a600:bc00:43c:3d82:a39:6e87というアドレスが割り振られます。この組み合わせはなんと約340澗(340兆の1兆倍の1兆倍)個ありますので無限と言ってもよいかと思います。
IPv6では事務所内のPCやその他の機器も自動的に割り振られますので、とても便利です。また、IPoEという通信方式ですので、従来必ずルータ等の認証を経てから接続をしていたのを、その必要がなくなり、それだけでもネットワークの速度が上昇します。
高速道路に入るときに速度を落として、ETCカードを認識してもらってはいるということがありますが、ETCカードの情報は車を動かしたときにはネットワーク上で認識されていて、高速道路に入るのも事前承認ができているということでそのまま通れるようなものです。
ご質問の機器を認識するのは後半の4列、インターフェースアドレスになります。

もうひとつの質問

もうひとつ質問をいただいていました。
WindowsやOSX(MAC)のシェアですが、パソコンベースでは76%以上がWindowsになっています。OSXは15%程度です。
ただ、モバイルの世界ではiOSが64%で35%のandroidを大きく離しています。
世界で見るとPCではほぼ同じような割合で、モバイルではandroidが72%、iOSが27%と日本とは違う状況です。これはハードウェアメーカーの数の差でしょうね。国内は今や、4社しかありません。androidを使用するメーカーが世界的にはシェアが大きく、国内はアップルのiPhone人気が高いのと、メーカーが減っていることが要因と思われます。
今後のOSですが、なかなかWindowsのシェアは減らないと思われます。しかしOSは、これからはどんどんブラックボックス化して、あまり意識しないものに変わっていくかもしれません。
ひとつだけ言えるのはクラウド化が進むということでしょうね。
少なくともアプリ、プログラムなどのソフトウェアは自分のパソコンなどの機器にインストールして使うというよりもサーバーにあるソフトウェアを使いたい時に使うような時代がやってきそうです。
そうするとOSの存在はさらにブラックボックス化すると思います。

OSは意識しない時代に

昔の話をしますが、OSを理解して操作できないとコンピュータが触れない時代もありました。マイクロソフトのDOSがIBMに採用されたのが今のPCの原型ができた時と思います。MS-DOSがPCのスタンダードになった時期は、内蔵ディスクの中身を見るには、ディレクトリ表示のコマンドdirを打ち込んでいました。
Windowsが登場して、OSを意識しないで、直感的に操作できるようになりました。MacはすでにOSを意識しない作りになっています。
今は、ビジネスにはWindowsの方がソフトなどの利用環境は充実していますが、Office365のようにクラウド化とサブスク化でOSの境界線はなくなってきています。
ビルの土台、ビルの作り方を考えてビルを使う時代から、そのビルを何に使うかというようアプリケーションの時代ということになります。

さて、来週はネット検索についてお話します。

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