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雑貨屋巡りをしていたらいつの間にか海に居ました。

雑貨屋さん巡りをしよう!
久々の友人とのお出かけは、その一言で始まった。

その日の目的は雑貨屋巡りだった。
小田急江ノ島線の東林間駅周辺には、雑貨屋さんが集まっているらしい。
可愛い雑貨屋さんを巡りたい!
その願望を叶えるべく、友人である彼女が見つけてくれたのが、上記の情報だった。
都内と埼玉にそれぞれ住んでいる私たち。
新宿を起点にすれば、雑貨屋巡りに神奈川へ行くのも大冒険ではない。
埼玉住みの私にとっては普段乗る機会のない小田急線でのお出かけ。
乗り換え情報を調べている時にも思っていた。

東林間駅に行く、この小田急江ノ島線って、あの鎌倉の江ノ島へ行くのかな?

ほのかな疑問は一瞬浮かんだだけで、まだ見ぬ雑貨屋さん巡りへのわくわくに、鳴りを潜めていた。

お出かけ当日、私は初めて乗る(と記憶している)小田急線の座席の色に興奮していた。
ピンクと紫のグラデーション!可愛い!
しかしそれより気になるのは、友人と再度確認のために調べた、相模大野での乗り換え後の行先。
乗り換え先は、片瀬江ノ島行きの電車。
ぼんやり、これはあの例の、鎌倉の江ノ島なのかな、と思っていた。
友人が、これって江ノ島に行くのかな?と呟いた。
今の時代は大変に便利だ。
ぼんやり思っていた疑問を友人が口に出してくれたおかげで、私はGoogleマップを開いた。
検索するのはもちろん片瀬江ノ島駅。
検索結果を見ると、あの思い浮かべていた江ノ島に1番近い駅であった。
今は路線図など読めなくても、乗り換え検索で乗り換えが出来てしまうので、私は片瀬江ノ島という駅をその時初めて知った。
鎌倉や江ノ島に出かけると言えば、とりあえず鎌倉駅に集合!というなんとも大雑把な決め方しかしてこなかったので、まさか、自分が新宿から乗った電車が、小田急線が、江ノ島まで、海まで繋がっているなんて思ってもみなかった。

とはいえ、今日の目的は雑貨屋巡りである。
江ノ島や海への憧れは一旦胸にしまい、相模大野で乗り換えるために下車した。
次に自分たちが乗り換える電車を探すため、ホームの電光掲示板を眺める。
片瀬江ノ島行き。
その文字列を見てしまうと、蘇る海への憧れ。
しかし今日の目的はあくまでも雑貨屋巡りである。
しかも、この日の前の週、私は鎌倉散策で海岸を訪れていた。
雑貨屋さんはもちろん行きたい、海にも行きたい、でも先週も行ったし、友人が行きたいかは分からないし…
そう思いながら、片瀬江ノ島行きの表示を眺めていたその時。
「江ノ島、行きたいね。」
友人がそう言った。
「行きたい!」
と思わず返していた。
「雑貨屋さん巡りのあと、時間あったら行こうか。」
「うん!」という具合に。

とはいえ、まだ本決まりではない。
雑貨屋さん巡りに興が乗れば、そんな1日でもいいか、と思っていた。

早めのランチを済ませ、予定していた雑貨屋さんを巡る。

魔法使いの気分になれるお店や生物博士の気分になれるお店、可愛くて綺麗でちょっと不思議で、素敵な品物ばかりの雑貨屋さんたち。
気に入ったアイテムも手に入れ、存分に雑貨屋さん巡りを楽しんだ。

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しかし、頭の片隅にずっと居座っている、片瀬江ノ島行きの文字。

15時くらいには、行きたかった雑貨屋さんを全て回り終わっていた。
「どうする?このあと。
江ノ島、行ってみる?」
友人が言った。
「行きたい!行こうか!」
願ったり叶ったりだった。

どうせだったら、海に足を浸したい!
そう意見が一致して、私たちはまず百均を探した。先週、海に行った私には必要なものが見えていた。
先週はタオルも持っていなかったため、海に足を浸すのは諦めたのだった。
海に行って濡れるのならば、準備が必要だ。
海岸の砂は一度ついたら中々落ちない。
足を洗う場所も十分にはない。

ブルーシート、タオル、ウェットティッシュ、着替えの靴下、ウォーターバック、大きめのビニール製のエコバック。

百均は本当になんでも揃う。
海に行く格好ではない私たちの、海に行って足を浸したいという唐突な欲望にも応えてくれる。
中でもウォーターバックは、次回もお供決定のファインプレーだったと思う。
海岸近くの手洗い場等でウォーターバックに水を汲んでいけば、足洗い場を探して彷徨うことも、やむなくトイレの手洗い場で足を洗うこともない。
どこでもたっぷりの水を使って足を洗えるのだ。
3.9ℓのウォーターバックは、私たち2人分の足を洗ってもまだ余るくらいであった。

それらを大きなビニールエコバックに詰め込んで、私たちは東林間駅から片瀬江ノ島行きの電車に飛び乗った。

江ノ島といえば、江ノ電!となってしまいがちな私の頭からは完全にすっぽ抜けていた片瀬江ノ島という駅。
駅から海岸までの近さに驚いた。
改札を出て右に曲がるとすぐ、ああ、あの空の広さは海だ!海に来たんだ!という光景が広がる。

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海に憧れるのは海無し県に住うものの性なのか、いやしかし、これほど多くの人間が集うのだから、もはや人間の性なのか。
9月も下旬だというのに賑わいを見せている海岸線沿いを見つめながらそんなことを思う。(一応ソーシャルディスタンスを充分取れるくらいの混雑度ではある。)

砂に汚れた後の用意を十分にしてきたものだから、なんの後ろめたさもなく存分に海に足を浸して、今年最後になるであろう夏の気分を堪能した。

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1時間前には東林間で雑貨屋巡りをしていた私たちは、江ノ島という地名の引力に引っ張られていつの間にか海に来ていた。

そんな9月の終わりの1日のお話。

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海にはきっと、

ひとを惹きつける魔力があるに違いない。


突然海に行きたくなった時におすすめの、百均で揃えられる物リスト(私調べ)

◾️ブルーシート 
荷物を置くのに敷きます。鞄を砂に直置きすると後で外ポケットに入れておいたイヤホンのゴムにまで砂がついて泣きます。

◾️タオル 
あるとハンカチだけより安心感増。

◾️ウェットティッシュ 
しつこい砂を落とすのに重宝します。砂をはじめからすべて水で流そうとするのは悪手です。砂が乾くのを待って、ある程度手で払いウェットティッシュで落としてから水を使うのが吉。ウォーターバックの水は有限なので。

◾️替えの靴下
せっかく足を洗ったんだから新しい靴下履きたい。

◾️ウォーターバック
砂のついた裸足の足で足洗い場を探すのは至難の技。
サンダルならまだいいですけどね。
スニーカーで行くとね。裸足だからね。
これがあればどこでも洗えます。使い終わったら小さくたためるし、なんと言ってもたくさん水が入ります。
私たちは節約しすぎて半分くらい余った。水は思い切って使った方がいいです。ウェットティッシュの項目と矛盾してるけど。

◾️ビニール製のエコバック
大きめがいいです。
水を入れたウォータバックも入るし、なんなら友人は自分が持ってきた鞄を丸ごと入れていました。
砂から持ち物を守れるし絶対ビニール製がおすすめ。100円を惜しんではいけない。

快適な海のレジャーを!

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