子どもの学習を保障
本田秀夫先生の「学校の中の発達障害」。
今回は「子どもの学習を保障するため方策」についてのヒントを共有したいと思います。
「学校の標準」をおおらかなものにすること
発達障害の子は、どうして学校で困っているのか?→「学校の標準」が狭すぎるのではないか?
今の子ども達は、持ち物を揃えて登校し、元気に挨拶をし、授業が始まったら席につき、授業中はノートをとり、適度に発言や質問をする、道具は机やロッカーに丁寧に片付け、放課後にはその日の宿題に取り組む。このようなことを毎日、着実にこなすことが「標準」になってしまうと、発達障害の子はいくつかの場面で当てはまらす、子どもの困りごとになってしまう。
学びやすい環境を3つのステージで整えること
子どもへの支援を3つのステージで考える。
①ファーストステージは【ユニバーサルデザイン】誰もが活動しやすい環境。上手くデザインできれば、9割の子がストレスなく活動できる。同時に「人間には多様性がある」ことを伝えていくのも大事。
②セカンドステージは【合理的配慮】どんなに上手くユニバーサルデザインをしても困難を感じる子はいる。およそ1割の子には、オプションプランを提示する必要がある。眼鏡や音声読み上げソフトなどの合理的配慮です。ここまでの支援は通常学級で実施すべきこと。
③サードステージは【特別な場での個別教育】。
通級指導教室や特別支援学級、特別支援学校など、スペシャルメニュー。
本田先生は、③【特別な場での個別教育】を他の2ステージから切り離すのではなく、ステージ間に連続性をもたせることが大切だと言っています。集団で学ぶことは学び、特別な場での支援教育が必要な時には違う環境を活用するという形で自分にあった環境を自分で選んで学習するシステムです。
これは学校だけでなく、社会にもいえること。
小さなコミュニティと大きなコミュニティを行ったり来たりすることが大切だと思います。
成績や学歴にこだわらず、子どものモチベーションを大切にすること
人間がその人らしく活動し、いろいろなことを学んでいくためには「できる」に基づくモチベーションを持つことがきわめて重要。
誰もが「できる」を感じられるような環境を整える必要があり、学校教育でも整えて行くべき。
子どもが自分のペースで学べる環境を特別な場での教育を含めて検討すること
この章は、抜粋するのが難しかったです。
本田先生は、メンタルヘルスにかかわる専門家ですので、子どもの心を大切にしています。
「小1の4月から支援を受けるのがよいか?」では、子どもに一度失敗させてしまってから環境をを整える方法では子どもの自己肯定感を損なう。
という立場でお話しをされていました。
私は、困りごとを抱えながら普通級や通級、特別支援学級に通う子ども達と過ごしています。
彼ら彼女らは、とても懸命に生きている。あんなに懸命に生きるのは、大変だと思います。
だから、時々、苦しみとしてのイライラや癇癪だって出てくる。
誰もがもう少し【ゆとり】をもって生きられる社会をつくって生きたいと思います。
本田先生の想いと通じるところもあるのかな?
必要な方に届きますように。
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