結婚するためなら、シスヘテロにもなれる?
セクマイ結婚相談所の中で、更に高卒というマイノリティに入った私は1ヶ月に1人、お見合いが成立するかどうか。
そして成立したそのお見合いから仮交際へは、全て相手からのお断りで不成立。
紹介されたお見合いも、仮交際も、私は全て申し込みで出していました。
「こんな私のところまで来ている紹介なんだから、受けなきゃ」
「ただでさえ紹介の人数もお見合いの人数も少ないんだから、私に相手を選り好みしている余地なんてない」
もしかしたら、こんな地に落ちた自己肯定感から申し込んでいたことが、本当の意味で相手を見ずにいたことが、この相談所で出会えた男性には見抜かれていたのかもしれないとは、今となっては思えることです。
そしてこの1ヶ月に1人生活を繰り返しているうちに半年が経ち、私の28歳が半分も終わってしまったのです。
1人の仮交際もなく。
「これだけ足切りされてる(仮交際までいかない)私が、20代というアドバンテージまで失ったらもう婚活市場において何の価値も残らないのでは」
と焦りに焦ってまた婚活環境を変えようと舵を切ったのです。
29歳になって数ヶ月、3社目の相談所で、「30歳の誕生日までに婚約します!」と声高に宣言しました。
今になってよくよく振り返ってみると、これもまた自己肯定感低すぎではと思うのですが、そこに気付けただけでも二度目の相談所移籍はした価値があると思っています。
ただし、「セクマイ婚活で先が見えないよりも、母数のあるシスヘテロの中で婚活した方が、結婚には近いのでは」という判断も私にとっては結局後々ひずみを起こしました。
結婚するためならシスヘテロになれるのか、と、結婚とセクシュアリティを一つの天秤にかけて優先順位付けしたことのツケが回ってくるのは、3社目の相談所で活動を始めてから約一年後、30歳の春のことでした。