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大河ドラマでは描かれなかった大姫が見られる『女人入眼』
本には読み時というものがある、と常々思っていますが、この本は今以上の読み時があるのか、それとも今読んでしまうのは損なのか。そんなことを考えながら読んでいました。
この本は北条政子と大姫の物語。大姫が20歳という若さでこの世を去ったその物語を描いています。
本自体は4月上旬の刊行ですが、私が読んだのは6月最終週。たぶん、この2ヶ月で小説のイメージは大きく変わったのだと思います。もう今になっては、北条政子と大姫は小池栄子と南沙良にしか見えないし、本書では割と影薄めの頼朝は大泉洋としか読めません…
そのためか、小説に書いていない人物像が勝手に形成され(すべては三谷脚本によるものだけど)頭の中で映像化されていきます。大河ドラマのスピンオフ作品のような感じで楽しめました。
とはいえ、大姫の最後はドラマとは大きく異なります。両親に翻弄された人生ではあったものの、大姫自身の思いを強く感じたものでした。
直木賞ノミネートをきっかけに読んだ本でしたが、『鎌倉殿の13人』ファンにはぜひ手にとってもらいたい作品でした。
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