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久しぶりのその音に足取りは軽くなる

懐かしさと愛おしさが入り混じり、自然と視線は遠くへ届く。疲れたこの身には似つかわしくない程、足取りは軽く、どこまでも歩いて行けそう。

もう15年以上昔になるだろうか。私はとあるギターインストゥルメンタルを奏でるデュオに出逢った。まだアマチュアだった彼らの勢いと爽快感あるその曲に、中学生だった私は強く惹かれた。

3年後、彼らはメジャーデビューを果たした。約2年ぶりの再開だったと思う。相変わらずの爽快感を持ちながらも洗練されていた美しい音色に、私は生まれて初めて「この人たちをもっと知りたい」と思った。

今はもう追いかけても居ないのだけど、今日、何気なく久しぶりにiPodで彼らの音楽を掛けてみた。私の「好き」はまだそこに残っていた。

彼らの名は『DEPAPEPE』と言う。今度秋ツアーやるらしい。…告知しておいてなんだけど行く気は無い。私の記憶は『kiss』と言うアルバムから止まってしまっている。見てみたら2014年だったので、丁度5年くらい前だ。

止まってしまった理由は、ファンの方が読めば多分不快感しか無いだろう。彼らのライブのやり方が好みでなくなったのだ。もう少し正確に言うと、私が最後に行ったライブで聞いたセリフが、癪に触ったと言う物凄く横暴なものである。…詳細は避けよう。戦争がしたいわけではない。

最近、別の話で「パフォーマンスは良いのに」と言う発言を目にした。私は私の好きなものに対し、過去にそんな感情を抱いた。それ以来、私は彼らの「お客さん」にはなれなくなったのだ。

今でも彼らの音楽は好きだ。だから、私は録音された音楽で良いのだろう。ライブは彼らの言葉まで愛してくれる人が行くべきだし、私ひとり行かずともあの世界は回り続ける。

多少寂しい気持ちはあるが、離れたものに今更掛ける金は無い。今ある思い出に耳を傾けながら、そんなことを考えていた。音だけは、私を元気にしてくれる。

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