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ため息俳句94 アイスバニラバー


魂はアイスバニラバーの色に似む


一年中、冷凍庫に箱入りアイスのバニラバーが、常備されている。
どんな時でも、これ一本でホッとできる。
これから向かう夏の日々には、欠かすわけにはいかない。
子ども頃、ホームランバーというアイスがあった、小遣いでは手が届かず、時折出かけた先などで親が買ってくれるのが楽しみだった。アイスバーの芯棒、マドラーのチビたような木片に、ホームランと焼印があると、当たり、一本もらえるのだ、たまに食べる機会を得た上に、もしも大当たりして、もう一本食べられたらなら、それ以上の幸福があろうかと。…、しかしただの一度もホームランは打てなかった。
今食べているアイスバーは、メーカーも違う、当たりくじもなくなった。でも、ふと食べたくなって、ちょっとほっこりできる、それで十分。

今月は、誕生月である、また年をとる。