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ため息俳句 またも、菫


何処へ行く老人一人菫草    空茶


日当たりのよいところに、菫が咲き出している。
中には、よりによって、石垣のこんな狭間に咲くのものもいる。さぞかし窮屈だろうに。

このごろ、不調である。
このnoteにしろ、書きかけの下書きばかりがたまってゆく、最後の詰めがかけないのだ。
三月末のこのごろ、気分に変調をきたすのは、自分の場合そうめずらしくはないのだ。
季節の変わり目というのか、暑さ寒さも彼岸までというが、その「まで」の間が鬱々とするのだ。
いや、すでに彼岸に入っていたなあ、これは長引くかも知れない。

そんなことで、ひとつ気分を変えようかと、四月初めに琵琶湖を一巡りして、桜でも見にゆくことにした。以前計画したのだが、何故であったか忘れたが、取りやめてしまった四泊五日の一人旅を復活させて、ホテルを予約した。その時用意しておいたガイドブックも探し出してきて、見て回るコースの当たりをつけようかと手に取ってみた。ぱらぱらと頁をめくっていると、昔なら旅の計画ならわくわくしたのだが、いっこうにそういう風に気持ちが動いてゆかない。
せっかくだから、膳所の義仲寺で、芭蕉のお墓を拝んでこようかと思ったりもしている。さて、四月第一週には、満開になるという予報もあるぞと、自分で気分を盛り上げるしかないようだ。

今日のどんよりしてうそ寒い曇り空のせいかもしれない。隠居爺さんの愚痴である。

我が家の庭。

山茶花に取つて代わつて椿かな

ちつぽけな庭をなぶつて春北風はるならひ