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日記 #102 他人と比較する病

 SNSを観察していると、他人と自分とを比較して落ち込んでいる人の多いこと多いこと。あの人の方が立派な仕事をしている、美味しいものを食べている、美人のパートナがいる、楽しそうに趣味に打ち込んでいる……。兎にも角にも、素敵な人生を謳歌している、ように見えてしまう。

 だが、誰もが羨むような生活を皆がしているはずがない。ガチャの当たり結果だけをアップロードするのと同じだ。素敵な人生の100万倍ぐらい、くだらない人生を謳歌しているはずだ。そうでなければ、わざわざインターネットに向けて「素敵な人生を謳歌している自分」を発信する意味がない。本当に素敵な人生を謳歌している人は、SNSをやらなくても充実しているからだ。

 しかし、比較することは100%悪いこと、というわけではない。「憧れ」の気持ちは、ときには自分をより高いところへと引き上げてくれる。たとえば、素敵な絵を描いている人を見ると、自分も絵を描きたくなる。この「自分にもやらせて!」という子供っぽい好奇心は、ときに大きな原動力になる。好奇心を生むためには、自分と他人とを比較することが必要不可欠だ。

 大切なことは、他人と自分とを比較していることに自覚的であること。これに尽きる。他人と自分とを比較している自分を客観視し、いったいその人のどこに羨望を抱いたのか考えること。そうして考え、「どうなったら自分は幸せ?」と自身に問い続け、答えを探し続けること。

 自分の幸せとは何かを考えるフェーズに入ったら、他人のことは視界から排してもいい。もはや、他人と比較することは無意味だからだからだ。他人の居なくなった自分一人きりの遊び場で、存分に自分の幸せを探し続けよう。

 そこで見つけた幸せは、いずれ夢になり、生きる希望になる。大人になったら人生は一人きりだ。そんなときにこそ、逆説的ではあるが、子供心が必要になる。

 どうか、健全な憧れと純粋な好奇心を絶やすことのなきよう……。

以上

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3/17の作業ログ
作業時間:1時間10分
作業内容:コードネーム[KI]全体を読み込んで修正、投稿用キャプションの作成

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