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【日記】睡眠こわい

 饅頭好きの嫌われ者が「饅頭こわい」と言う落語は定番ものだが、僕の「睡眠こわい」とはそんな洒落た話ではない。

 睡眠と言えば聞こえはいいが、端的に言えば「意識喪失」ではないか。

 酒の飲み過ぎや疲れすぎなどで、普通の人間も「気づいたら昼だった」なんて経験は1度くらいあると思う。僕にとってはそれが毎日起こっている。


 朝は起きられないし四六時中眠い。時計の針がてっぺんを指す頃には布団に入り、気付けばまた時計の針が真上にある。12時間寝ても眠いものは眠いので15時から20時(夕飯が出来た時に母が起こしにくる)くらいまで昼寝をし、また日付が変わる頃には布団に入る。朝から大学やバイトがある日は、目覚ましをかけても寝ている間に勝手に止めてそのまま寝てしまうので毎日5〜3分おきのアラームを5,6回かけ、それでも朧げな意識のまま布団から出られず、その30分後、起きてこないことに痺れを切らした母に声をかけられ、やっと起きている。目覚まし時計をベッドから離れたところに置いてみたこともあったが、気づいたら床で寝落ちしていた。
 高校の頃から睡眠について悩んでおり、上記のような朝起きられない症状に加えて、どんなに好きで真面目に受けたい授業でも気がついたら居眠りをしていた。起こしてくれる友達なんていないため授業で寝たまま休み時間中も爆睡し、気がついたら違う授業になっていたなんてこともよくあった。

 隔週で睡眠とは別の件でカウンセリングを受けているのでそこで睡眠について軽く触れたところ、先生には「大学やバイトの日に(寝坊してギリギリでも)なんとかなっているならまだ問題はないよ」と言われていた。大学の卒業後に環境が変わったら睡眠についての状況も変わるかもしれないから、今治療しても逆効果かもしれないそうだ。

 しかし、ここ1ヶ月ほど大学の2限に寝坊して出られなくなったりバイトにもほんの数分ではあるが遅刻するようになったりしてしまった。
 流石にまずい。

 2限で取っている授業のうち単位が取れなければ留年してしまう授業はないが、僕は今まで単位というものを落としたことがないので「今まで当たり前にあったものを失う恐怖」がひしひしと心の中でうごめいて若干の精神的負担となっている。フル単で卒業する大学生は約5割弱らしいので、フル単にこだわる必要はないと頭ではわかっていても怖いものは怖い。


 少し話が逸れたが、僕が今日「睡眠こわい」と思ったのはそんな寝坊のリスクのことではなくて、漠然と「睡眠」が怖いと思ったからである。
 冒頭にも書いたが、毎日「意識喪失」してるのってめちゃくちゃ怖いよ本当に。

 
体内リズムがしっかりあったり、窓から入る日の光で目が覚めたり、家族の生活音で目覚める人であれば問題はないが、僕のように何時間でも寝られて朝起きられない人間にとっては、「次に目が覚めるときに何時になっているのかわからない恐怖」が付きまとう。もしかしたら目覚めた先は翌日ではなく翌々日かもしれないし、あるいはもう目覚められないかもしれない。

 今日もいつものように「眠いなあ」と思いながらぼーっとしていた時に、ふとそんな考えがよぎってしまって「常に睡眠を欲してはいるものの、睡眠って怖いかもしれない」と考えたのであった。


 今まで睡眠関連で叱責された経験は一度や二度ではない。朝起きられずに母に「朝ごはん冷めちゃったじゃん」、一時的に祖父母宅で数週間だけ暮らした時に昼ごろ起床し「甘えてんじゃないよ」、高校の時の予備校で「寝るなら来ないでくれる?」。友人とディズニーランドに行く日も3時間寝坊し、後輩と浅草に出かける日も4時間寝坊し、フォロワーとコミケに行く日も3時間寝坊した。高校生の時、数少ない起床成功例を出され「普段起きられないって言うけれど、遊びに行く日は起きられてるんだから水太郎が怠けているだけだ。」と何回も言われた。上記のように遊びに行く日も寝坊しているのに。

 もちろん、朝起きられずに迷惑をかけているのは僕の責任であり、家族や友人、予備校の先生や生徒には申し訳なく思っているし、自分なりの改善策を試している。自分だって寝たくて寝ているわけではない。しかしどの策もほとんど効果がないのだ。

 「たくさん寝てしまう」という悩みは、人に話すと「羨ましい悩みだ」とか「若くて体力があるから寝られるんだ」とか「俺なんか毎日3時間睡眠だよ」とか言われるが、かなり苦しんでいる。8時間睡眠の人間が1日のうち16時間くらい活動している中、僕はその半分くらいしか活動できない。猫か?
 どうすればいいのだろうか。


 話は変わるが、今日から寝室にエアコンを設置した。僕の部屋には20年以上暖房もクーラーもなかった。
 普通の人間でも朝起きづらくなる季節、暖房のおはようタイマーで少しでも目覚めが良くなりますように。

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