試験にはたぶん出ない古語クイズ(2022/06/09)

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クイズの答えは「③大笑いする」でした。現代語の「腹がよじれる」「腹を抱えて笑う」の原形になります。

【 原文 】
これを聞きて、離れ給ひしもとの上は腹を切りて笑ひ給ふ。

【 現代語訳 】
これを聞いた大納言の前の北の方は、腹を抱えて大笑いした。

(『竹取物語』)

引用した『竹取物語』は平安初期の作品ですが、一方の「切腹/腹切り」は『平家物語』(平安末の源平合戦)から登場した自決手段ですので、前者の方がより古い言い回しになります。

【 原文 】
太刀の先三寸ばかり打ち折ッて、腹を切らんと腰を探れば、鞘巻(さやまき)落ちてなかりけり。

【 現代語訳 】
(長谷部信連は)太刀の先を三寸ほど折ってしまったため、腹を切るために腰を探ったが、鞘巻(短刀)はどこかで落としてなくなっていた。

(『平家物語』)

なお、「腹を切る」には「切腹=責任を取る」から派生した「責任を取って辞職する」「身銭を切る」などの意味もあります。

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