試験にはたぶん出ない古語クイズ(2022/06/03)

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クイズの答えは「ほほふか」でした。

これだけが適当に作ったでたらめで、残りの「あいきゃう(愛敬)」「にふぶに」「ゑみゑみ(笑み笑み)」はすべて存在する表現です。
(調べた限りでは「ほほふか」という言葉は見つかりませんでしたが、もしご存じの方は教えてください)

一番間違いが多かった「にふぶに」は、『万葉集』の2例しか知られていない特殊な表現です。一説には「にこにこ」に相当する「にふにふ」という擬態語があって、そこから生まれたとも言われていますが、はっきりしたことは分かっていません。

【原文】
夏の野の さ百合(ゆり)の花の 花咲(はなゑ)みに にふぶに笑(ゑ)みて

【現代語訳】
夏の野で百合の花が咲くように、にこやかに笑って

(『万葉集』、大伴家持)

【原文】
光の中に年寄りたる姥(うば)の笑み笑みとしたる形を現して見えけり。

【現代語訳】
光の中から、にやにやと笑う老婆が姿を表した。

(『古今著聞集』)

「愛敬(あいきょう)」は仏教用語で、仏や菩薩の温和で優しく慈愛に満ちた表情を「愛敬(あいぎょう)の相(そう)」と言います。日本では「愛」に意味が偏り、「愛敬づく=魅力的、愛らしい」という成句で用いるようになりました。
(「愛敬づく」は古語のテストに頻繁に出ます。出ますからね!)

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