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ストロングゼロをゼロから自作してみた


そして人類は神に挑む

皆さん、こちらご存じでしょうか。

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SUNTORYから発売されているチューハイ『STRONG ZERO』。

アルコール度数9%という高い度数を誇りながら、飲みやすくしかもリーズナブル。その日あった嫌なことも、悲しいことも、全て飲み込んでくれる。

これを夜飲むことを「デーモンと契約する」と僕は呼んでいます。


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近所のゴミ捨て場も缶の日にはご覧の有様。まるでストロングゼロのグレイヴヤード。時代は3Cから1S、1ストロングゼロ時代へと歩を進めたのです。

しかしストロングゼロも企業商品。いつかは我々の前からひっそりと姿を 消してしまうかもしれません。最後のジェダイとなったルーク=スカイウォーカーのように・・・・・・。

そんな。そんなの嫌だ。

いつまでも一緒だっていったじゃないか。お別れが来るなんて、僕耐えられないよドラえもん・・・!

そんな時ふと。手元のストロングゼロの。成分表示が。目に。

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原材料名、レモン・・・ウオツカ。

レモンとウォッカ!?

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つまり理論上はレモンとウォッカと炭酸水があればストロングゼロが作れる!?

でも、それでストロングゼロを作ることができれば・・・・・・。もしいつか販売終了なんて日が来てもお別れせずにいられる!?
いやむしろ、より自分好みのストロングゼロを作ることも可能か!??

やるしかない。いや。僕がやらねば誰がやる。かくしてストロングゼロを出来る限り再現するため僕は酒屋に走ったのであった。


ストロングゼロの検証方法

今回は写真にもある『新ストロングゼロ ダブルレモン』を元として配合の組み合わせでどこまで本家に近く、そして美味しいストロングゼロができるかを探っていきます。

ストロングゼロの基本はウォッカ + レモン + 甘味料 の組み合わせ。

本来であればマイナス-196℃で凍らせたレモンを皮ごと漬け込む必要があるけれど、ご家庭でできる内容で再現を目指します。安心してね奥さん。

create_strongzero_hanten説明

ベースとなるウォッカ以外に用意するものは上記の画像のもの。基本はウォッカのアルコール度数をベースに、アルコール:水の割合を度数が9%になるように計算し、混ぜるだけ。レモンジュースは混ぜ物がしてあるものと100%果汁のものを2種類買いましたが、100%の方がより本家に近い味わいが出せます。お金がある方は本物のレモンを皮の方から絞るのが一番オススメです。


基本は1:4.5。

ウォッカのアルコール度数は基本的に40%なのでこれを9%にするには

40% ÷ 9% = 4.4444444444…。つまり

ウォッカ1:その他:4.45」の割合で混ぜれば約9%の酒ができあがることになります。残りの割合は本家を参考に味比べをしながら何度もテストした結果、その他の割合は

レモンジュース:1

ガムシロップ:2

炭酸水:15がベスト

なので

ウォッカ:20ml

ガムシロップ5ml

レモンジュース:10ml

炭酸水:75ml

を基本としてウォッカのベースを様々な種類に変えていき、どの種類が一番ストロングゼロに近く美味しいのかを探っていきます。

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各酒屋を回り、出来る限り様々な種類のウォッカを買い集めてきました。 並び立った姿はウォッカ会のアヴェンジャーズ。威風堂々たる姿。俺が、俺こそがストロングゼロになるんだと言わんばかりの顔つきをしています。これらのウォッカを先ほどの比率で混ぜ合わせながら

再現度、キレ、飲みやすさの三点で評価していきたいと思います。

ではいざ。ウォッカ無差別ストロングゼロトーナメント開幕!!!!

エントリーNo.1  STOLICHINAYA(ストリチナヤ)

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まずはウォッカの本場ロシアから100年以上の歴史を誇るプレミアムウォッカ『ストリチナヤ』。4回のろ過工程による滑らかな口当たりとすみきった味わいが特徴とのこと。

再現度:★

キレ:★★

飲みやすさ:★★★

ほんのりとした甘みを感じる優しいストロングゼロ。ふわっと口の中で広がる口当たりでとっても優しく飲みやすい。まろやかに包み込むやさしさの中に9%というストロングさを兼ね備えるのはさながら山のフドウ。

エントリーNo.2  Absolut Vodka(アブソリュートウォッカ)

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続いては世界で唯一スウェーデンで生産される『アブソリュートウォッカ』世界的にも有名なウォッカで連続蒸留法によって不純物を排した滑らかさと芳醇なフルボディテイストを持つ。

再現度:★

キレ:★

飲みやすさ:★★★

シャープなキレはそのままに本家よりも軽い飲み口。向こうがヘビー級ならこちらはバンダム級。階級は落としてもまだ上位と渡り合えるポテンシャルを感じる。

エントリーNo.3  Gray Goose(グレイグース)

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遠く国を渡っておフランス。そのオシャンなパッケージに劣らずキャッチコピーは「世界のセレブを魅了する、世界No.1ウルトラプレミアムウォッカ」。フランス産高級小麦を100%使用した贅沢な一品。

再現度:

キレ:

飲みやすさ:★★★

ストロングゼロというよりはコンビニのスミノフアイスに近い味。レモンの風味よりもフルーティな香りが広がる。ストロングゼロ界のピノノワールとでもいうべきか。中世のパリの労働者階級にこのストロングゼロがあればマリーアントワネットもギロチンにかけられずに済んだかもしれない。

エントリーNo.4 belvedere(ベルデヴェール)

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ウォッカ発祥の地、ポーランドでうまれたラグジュアリーウォッカ。ラグジュアリーというゴージャスな響きの通り、かつて王族が住んでいたベルデヴェール宮殿にちなんで名づけられた。ていうかウォッカの発祥ってポーランドだったんだ。

再現度:

キレ:★★★

飲みやすさ:★★★

本家とは違うものの非常に淡泊でドライ。あっさりとした味わいなのでレモンの酸味を強く感じる。淡泊がゆえの辛口なのでからあげに凄くあう。まさしくストロングッド。

エントリーNo.5 クリスタルヘッド

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インディジョーンズかドンキで見かけるスラックスのカップルが部屋に飾ってそうだなというのが第一印象。こちらは『ゴーストバスターズ』で有名な名優のダン・エイクロイドが立ち上げたカナダのクリスタル・ヘッド・ウォッカ社の製品。骸骨をモチーフにした斬新なクリスタル・ボトルとハーキマー・ダイアモンド(水晶)でろ過されているのが特徴。

再現度:★★★

キレ:★★★

飲みやすさ:★

見た目通りというべきか非常にビターな仕上がり。ほんのり残る苦みかつキレのある口当たりという点では一番本家に近い。より大人の味。オーパーツめいたその見た目通り人類を救うカギとなるか。それとも。

エントリーNo.6 フィンランディア

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フィンランド産のプレミアムウォッカ。大麦100%でフィンランドの天然氷河水を仕込み水として使用している。ミニボトルがなかったのでこちらもデッカイボトルで購入。中央のトナカイが角あわせをしているシンボルが印象的。

再現度:★★★

キレ:★★

飲みやすさ:★★

程よい苦味とキレと甘み。三者のバランスが最もよく整った一品に仕上がった。本家と味も近く、後継者候補として大切に育てられたリーサルウェポンというところか。

エントリーNo.7 奥飛騨ウォッカ

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ついに満を持してわが日本国の国産ウォッカ。しらかばの炭でろ過し貯蔵熟成されている。アルコール度数は55%と一般的なものより高め。海外の強力な選手勢を相手に日本国出身の大和魂をみせれるか。

再現度:

キレ:★★

飲みやすさ:★★★

岩清水を流るる清流が如き爽やかさ。なんの雑味をなく、もう良い水で仕込みました感が全身からでている。ストロングゼロの地酒とかあったらこんな感じなんだろうな。温泉地にストロングゼロののぼりが立つ日も近い。

エントリーNo.8 ヒプノティック

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フランス語で「催眠」を意味するスカイブルーが鮮やかなリキュール。今までのウォッカと違いトロピカルジュースとウォッカとコニャックのカクテルのようなリキュール。アルコール度数も12%と低め。本当はウォッカじゃなかったんだけどウォッカコーナーにあったから間違えて買っちゃった。俺は悪くねぇ!

再現度:

キレ:

飲みやすさ:★★★★

予想通り趣旨を逸脱した別物。ウォッカが一要素でしかないことに酒屋で気付いていれば別の未来もあったのかもナ・・・。パッションフルーツの要素がもの凄い強いのでトロピカルカクテルそのもの。絶対ソーダでそのまま割った方がウマい。ウォッカコーナーに置くな。

エントリーNo.9 スピリタス

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アルコール度数96度という、世界最高のアルコール度数を誇る酒。日本国内では第4種危険物に該当し、ガソリンと同等の管理を求められる。原産地のポーランドでもそのまま飲む習慣はない。絶対作ったやつは刃牙だったら範馬勇次郎が好きだし、クローズだとリンダマンが好きとか言う。インド神話とか滅茶滅茶調べてそう。全ジャンル最強キャラクター議論スレの@Wikiを授業中に見てたに違いない。

再現度:★

キレ:★★★

飲みやすさ:★★★

火吹きパフォーマンスにあこがれて、片手を燃やす事故を起こして以来二度と飲むもんかと思っていたけど間違っていたのは俺の方だったんだね。割って飲むものと公式が言っているのに割って飲んでいる人間の方が日本国内には少ない気がする。作ってみると意外や意外。全く他の要素の邪魔をしない。度数が高いとはこういうことかとレモンをそのままストレートに感じられる。奥飛騨とは違うアプローチでのクリアさ。悪ふざけで作った酒だと思っててごめん。

TOP3の発表

正直この時点で既にベロベロだったので記憶も舌も少々怪しい。覚え書きのメモにも言語中枢の乱れが見え隠れしているがここからは、美味しかった組み合わせのベスト3を紹介!


第3位 ズブロッカ

ズブロッカ

ポーランドの世界遺産「ビャウォヴィエジャの森」でとれるバイソングラスを漬け込んだウォッカ。度数も50%と標準のものより少し高め。バイソングラスの柔らかな香りとまろやかな飲み口が特徴。

再現度:★

キレ:★★

飲みやすさ:★★

よもぎのような香りが鼻に広がり、その後に爽やかな甘みが抜ける。良いオーセンティックバーで「何にします?」と聞かれ、「んー、ストロングゼロ。スタイルはマスターのお任せで」といったら絶対にこれが出てくる。

第2位 シロック

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フランス産のウォッカだが一番の特徴はなんといってもその原材料。穀物から蒸留されるほとんどのウオッカと異なり、フランス産ブドウ100%から創られたスーパープレミアムウオッカ。見事なまでにまろやかな味わいと、軽やかな柑橘系の芳香に満ちたウオッカとのこと。値段もスーパープレミアム。

再現度:

キレ:★

飲みやすさ:★★

高えもんはうめえ。資本主義経済の残酷さを思い出させる一品。ブドウから100%つくられているというその肩書きどおり、飲み口はもはやぶどうの実をそのまま口に含んだよう。ダブルレモンを飛び越えて巨峰味になっちまった。実験の途中で思いがけず生まれたストロングゼロツー。

そして、第1位に輝いたのは・・・?

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1位:スミノフ No.21

ご存じキングオブウォッカ。〇〇といえば?で最初に出てくる人。ロシア革命でアメリカへと亡命したドラマティックな出自。実はロシア以外の国で多く飲まれる変わり種。日本でもスーパーマーケットや酒屋で容易に入手できるキングオブポピュラーウォッカ。

再現度:★★★★★

キレ:★★

飲みやすさ:★★

軽い口当たり。そして両立されたシャープなキレ。そしてなんといっても特徴はその再現度。優れた贋作は本物にも及ぶというが、その可能性を感じさせる出来に仕上がった。最も本家であるストロングゼロに近い味わい。人類が神に届きうる可能性を示した一品。



というわけでもっともストロングゼロに近く再現できるウォッカは

スミノフ」でした!

色々試してみた結果の所感ですが、多分生レモンの果汁を使い、皮をピールしたりビターズのような苦味酒を加えれば更に近づけたのではないかと思います。この記事が皆様のストロングライフに少しでも役立てば幸いです。


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部屋と肝臓が終わった。



片付けどうしよう・・・・・・。もう飲みすぎて頭が回らな


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あれ。あれれれれ。あれ。


あ。





そして男は


んん。ここは・・・・・・。


昨日は確かストロングゼロをつくるために酒をつくって、

飲み続けて。そのまま寝ちゃったのか・・・・・・。


あれ。何か顔が変だな。これは。え。

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ストロングゼロを追い求め、強さを求め続けた結果。私は虎になっていた。

なんと恐ろしいことであろうか。強き酒ばかりを追い求め、日常を追いやり人の身で踏み入れてはならぬところまで踏み入ったせいで私は虎になってしまった。

今少し経たてば、己の中の人間の心は、獣としての習慣の中にすっかり埋もれて消えてしまうだろう。ちょうど、古い宮殿のいしずえが次第に土砂に埋没するように。

皆忘れないでいて欲しい。ストロングゼロに魅せられそして飲まれていった哀れな男が一人、いや一匹いたことを。

最後に一つ。皆がこの記事から帰るとき、前方百歩にある丘の上に登ったらこちらを振りかえってみてもらいたい。

自分は今の姿をもう一度お目にかけよう。勇に誇ろうとしてではない。

我が醜悪な姿を示して、こうなってはいけないと酒に対する意識を強く持ってほしい為であると。

言われた通りに振返って、先程の林間の草地をながめると忽ち、一匹の虎が草の茂みから道の上に躍り出た。

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虎は、既に白く光を失った月を仰いで、二声三声咆哮したかと思うと、又、元の叢に躍り入って、再びその姿を見なかった。


酒は飲んでも飲まれるな。

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