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Jimmy Smith. Midnight Special (1961)

ブルーノートというとモノトーンの落ち着いたオシャレなジャケットのイメージです。しかしこのアルバムはレタリングこそブルーノートっぽいけどカラフルなうえに写真もR&Bのアルバムみたい。初めて見た時違和感がすごかったです。今思うと初めて聴いたジャズギターはこのアルバムだった気もします。王道なソウルジャズですがそんな印象が今でもあって不思議なアルバムに思えて仕方ありません。

メンバー
ジミースミス:オルガン
ケニーバレル:ギター
スタンリータレンタイン:サックス
ドナルドベイリー:ドラム

Midnight special
シンプルなオルガンとドラミングからスタート。そこにブルージーなサックスが加わりジミーのソロに入り4分頃にギターソロが入り、8分頃にサックスソロにバトンタッチ。リラックスした演奏はリハかライブ終わりのジャムを聴いているような気分です。

A subtle one
イントロのスタンリーのサックスとジミーのスウィングするベースがかっこいい一曲。ソロパートになるとリズムもウォーキングベースになり、ジミーは周りなど構うものかといった感じで弾きまくっています。(スタンリーのソロの時もジャージャーと鳴らしたりベースをデカい音で弾いたりと自己主張がすごいです笑)ソウルジャズって結構スウィングしている曲が多いイメージです。

Jumpin’ the blues
ケニーバレルとスタンリーのユニゾンで始まる曲。ほぼひたすらにジミーがソロを弾いていますが鉄道の走行音に聴こえなくもないです。このアルバムのケニーは目立つプレーをせずソロもほとんど取らないため遠慮しているようにも感じますがここではジミーの後にブルージーでキレのあるソロを弾いています。

Why i was born
哀愁のあるバラードナンバー。スタンリーのサックスがめちゃくちゃ物悲しくて好きです。ジミーは大人しめにリズムを弾くことに専念しています。

One O’clock jump
アップテンポのスウィンギーな曲。ノリノリのジミーの弾くメロディを聞くだけでとても楽しくなってきます。一方スタンリーはリラックスした感じで緩く吹いています。2人の後でケニーはまろやかな音でゆったりとソロをとっています。ケニーのソロの後はドナルドが短いながらもちょっと熱いドラミングをして、ジミーがベースをゴリゴリ弾いていきます。
ニコニコのジミーとリラックスしたスタンリー、遠慮がちなケニー、あくまで仕事と割り切るドナルド。実際どうだったかは分かりませんがそんな様子が目に浮かびます。