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Os Tres Brasileiros Brazil:LXIX (1969)

最近は雨ばかりなうえにすっかり暑くなってきました。そうなると全く聴かないわけではないですがいつもは好きなコテコテやハードなジャムセッションから少し離れてクールジャズやブラジル、ソフトロックのような音楽が聴きたくなってきます。そんなわけで紹介する本作は詳しい情報はわかりませんが物憂げな顔の女性モデルさんのジャケットに惹かれたのとロマンチックなメロディの曲多めの選曲、帯のフリーソウルの名盤という一文に興味をもったので買いました。グループ名のオス・トレスブラジレイロスというのはブラジルのトリオみたいな意味らしく男性2名女性1名の3兄弟によるグループだそうです。スウィングルシスターズやシンガーズアンリミテッドのようなクール系のジャズコーラスのブラジル版でとても気に入りました。

メンバー
シドネイ:ボーカル、ギター
ロベルト、ジャニ:ボーカル
エリィアルコヴィル:オルガン

Film De Semana Em Guarujà
全編スキャットの一曲。涼し気ながらも少しコクのあるコーラスや軽いけどチープでないオルガンが印象的です。

Linda Em Noite Linda
心地よいテンポの一曲。ここでもオルガンがいい味をだしています。オルガンは軽いトーンで演奏するとチープさのある音色になってしまいがちですがウォルターワンダレイをはじめブラジルは良い感じの軽いトーンを弾くオルガン奏者の宝庫です。

The Shadow Of Your Smile
ジャニのボーカルをフィーチャーした曲。60年代後半に多くのカバーがある曲ですが個人的にはこれが一番好きです。

Brincando De Samba
ポルトガル語のリズミカルな響きが楽しい一曲。後半の掛け合いも印象的です。オルガンもジャズの素養を感じるソロを披露しています。

OutÒno
ジャニがリードボーカルをとるナンバー。チャイムの音といいボーカルといいメランコリックな響きがとても良いです。

The Days Of Wine And Roses
ヘンリーマンシーニの曲でこのアルバムで唯一の英語詩で歌われています。

Jequi-Bach
スウィングルシンガーズのようなクラシックとジャズをミックスしたような曲ですがさらにボサノヴァの要素も入れています。

Voce Voce Voce
デリケートなメロディとボーカルが印象的な歌。聴いていて優しい気持ちになります

O Som
リズミカルなスキャットが楽しいアップテンポのボサノヴァナンバー。

Moon River
これもヘンリーマンシーニの曲です。ロマンチックなメロディを美しいコーラスで歌っています。

Mara Alta
オルガンの響きが印象的な切なげな一曲。

Sambamor
哀愁と陽気さを併せ持ったミディアムナンバー。