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「実はさ、私もうまく行ってないんだよね……」 ふいに香夜乃が声をかすらせた。 深くベン…
「う、うん……」 風花はそれだけしかいえなかった。 まっすぐな視線を受けると、どきど…
「霊力って、どうして? なにかあったの? 風花」 夏澄が心配そうな顔をする。 いつも…
「……どんな泉だったの?」 自然と、風花の声にも感情がこもった。 「水の精霊の国の、空…
霊泉の南にある山の中、ひとつの影が闇に紛れていた。 影は樫の木の枝に身を乗せている。…