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長崎で養殖体験をしてきました

こんにちは!MizLinxの野城(やしろ)です。
今日は8月上旬に私含むMizLinxメンバーが長崎市で養殖業の業務体験をさせていただいた際の体験記を書いていきます。

今回はいつもお世話になっている長崎市たちばな漁協の昌陽水産様、雄昇水産様で養殖体験をさせていただきました!本当にありがとうございました!

昌陽水産様
インスタ:https://www.instagram.com/shoyo_suisan/
食べチョク:https://www.tabechoku.com/producers/22609

雄昇水産様
インスタ:https://www.instagram.com/yushosuisan/
食べチョク:https://www.tabechoku.com/producers/21611

養殖体験記

まず朝6時に集合です。従業員さんはもっと早くから準備をされていたかと思います。

朝6時の港

早速船に乗り、生け簀(いけす)へと向かいます。

養殖生け簀

生け簀に船をつけると同時に餌を置いていきます。びっくりするほどスピーディーに必要な分の餌が配置されていきました。

そこからは餌やり、死魚回収、給餌機への餌の補給など、ものすごいスムーズに進んでいきます。まさに阿吽の呼吸。感動するほど滑らかに仕事が進んでいました。私達体験者が1仕事をしている間に、10進んでいるイメージです(感動する前に仕事しろという話ですが、実力不足で全然追い付かず…)。

私は主に餌やりをやったのですが、餌のあげ方一つで食いつきが変わる、餌やりの効率が変わることを実感しました。昌陽水産の皆さんがあげるとずっと活発に食べているのに、私があげるとすぐにおとなしくなってしまって食べているのかいないのかわからない状況になってしまいます。

ここに職人技があるようです。よく魚の様子を見て、適切な頻度で適切な量の餌を適切な範囲にまくこと。

また、他のメンバーは別の種類の餌(凍らせた餌)をあげていたようですが、これが本当に固かったらしく、餌をすくうためのスコップが全然入らず、ものすごいきつかったようです。しかし、養殖業者の皆さんは軽々と餌やりを進めていく…。

ちなみにここまで全然作業中の写真が無いのは、写真を撮る暇がなかったからです。本当に大変でした。

全然写真がないので給餌中のシマアジの画像を貼ります笑(MizLinxの水中IoTカメラで撮影)

また、イメージ通りものすごい力仕事です。餌は一袋20kg、これを片手で一つずつ持ち運んでいきます。つまり一度に40kgを運びます。しかも生け簀の細い足場の上を。一歩踏み外せば海に落ちます。当然ですが私には無理でした笑

餌だけでなく、死魚の回収も大変です。一匹数kgの魚を一度に何匹もたも網ですくうので、すぐに10kgくらいはいきます。

さらに、今回死魚だけでなく生きている魚を生け簀から別の生け簀へ、たもを使って移したのですが、これがまた大変です。

まず、生きている魚をすくうのが本当に難しい。逃げるので全然すくえません。素人だと一匹すくうのに下手したら1~2分くらいかかります。でも皆さんすごく簡単そうに一瞬でタモに入れていきます。しかも複数匹一度に。つまりなかなかの重量。

加えて、網の使い方に慣れておらず、魚を生け簀から別の生け簀に移動させるとき、すごく効率の悪いフォームで移さざるを得ませんでした。文章だけではイメージつきにくいかもしれませんが、体の使い方がプロと素人では当然ですが全然違います。無理やり文章にすると、プロは体を少しひねるだけで移しているものを、素人は大きく振りかぶった後叩きつけるような形で移すことになってしまっている感じです。

…伝わらないかもしれませんが、とにかく大変でした笑

改めて思ったこと

とにかく力仕事で、しかも雨の日も風の日も、暑くても寒くてもいつも海にいかなければならない仕事です。

そんな大変な仕事なのに、養殖現場の方々は皆さん良い魚を作ることにとことん真剣に向き合っていました。熱意と気迫が伝わってきました。

↑参考:昌陽水産様、雄昇水産様のブランド化に対する取り組みが紹介されている記事

それでも、現実は残酷です。ただでさえ近年魚離れが進んでいた状況でしたが、コロナによって大打撃を受けてしまいました。さらに、今の不安定な情勢を背景に、未曾有の燃料高、飼料高になっています。魚の価格は下がり、それなのに油代や餌代は高騰しています。

このままでは国産の魚はもう食べられなくなってしまうかもしれません。

これには消費者にも責任があると感じました。だいぶ世間の意識は変わってきているかもしれませんが、それでもとにかく安いものを、という意識で魚や他の様々な食べ物を選んでいないでしょうか。私は恥ずかしながら、今までそうでなかったとは言いきれません。

良いものに対してはきちんと然るべき対価を払おう、適正価格で買おうという意識を持たねばならないと感じました。思いを込めて、様々な工夫をして、大切に育てて私達のもとに届けてくれる。そのような魚を買い叩こうと思う人はいないはずです。日本国民全員に養殖体験をしていただきたいくらいだと思いました。そうすればきっと魚を見る目が全然変わってくるはずです。

私達は実際に現場で業務を体験して、心底魚を育てることの難しさを感じてきました。この体験を通して、これからMizLinxとしてどう水産業の役に立てるのか、どう動いていくべきなのか、改めて考えるきっかけとなりました。

養殖場に設置しているMizLinx Monitor(水中カメラ・センサシステム)

日本の伝統的な水産業を廃れさせないためにも、そして一層発展させていくためにも、自分達も努力せねばならないと感じました。

最後に

昌陽水産様、雄昇水産様が育てているゆうこうシマアジ、ゆうこうマダイは本当に美味しいので、ぜひ食べてみてください!笑

ゆうこうシマアジ

昌陽水産様
インスタ:https://www.instagram.com/shoyo_suisan/
食べチョク:https://www.tabechoku.com/producers/22609

雄昇水産様
インスタ:https://www.instagram.com/yushosuisan/
食べチョク:https://www.tabechoku.com/producers/21611


今回のnoteは以上です!それではまた次回!

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