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プロダクトマネージャーをやめてCHROをやることになりました

ご無沙汰してます、みずくんです。

突然ですが、今まで3年ほどやってきたPM(プロダクトマネージャー)を辞めて、今年6月からCHRO(Chief Human Resource Officer = 最高人事責任者)にジョブチェンジしました。
完全に自分語りの投稿ですが、転職からちょうど3年という節目でもあるのでご容赦ください。こういうキャリアの人もいるんだー、って読み流してもらえると幸いです。

私は3年前の2018年7月1日に、6年半ほど務めていたGoogleを辞めてPsychic VR LabにPMとしてジョインしました。いわゆるあれです。XR転職です。別に会社紹介noteじゃないので詳細は省きますが、Psychic VR LabはSTYLYというXR(VR/AR/MR)のプラットフォームを開発・運営している会社で、私もSTYLYのPMをやっていました。
実は3年やったくせに未だに一般的な「PM」がどんな仕事なのかよくわかってないのですが、とにかくプロダクトの成功のためになんでもする人という認識です。実際、プロダクトの仕様決めや開発チームの調整はもちろん、クライアント案件のプロジェクトリード、コンテストの主催やエンジニアの採用、組織設計、会社のミッション策定、果てはオフィスの模様替えの仕切りまで、なんでもやってました。

前職のGoogleでは技術営業、技術コンサルタントといった仕事をしていて、クライアントと営業とエンジニアの間に立って技術面から全体をいい感じにしたり、登壇したりという仕事をしてました。GoogleではそこからPMに転身する人も多く、私が転職してPMになったのもわりと自然なキャリアと言う感じでした。

それがいきなり人事責任者になったわけです。
え、人事!?全然違くない??って感じですよね。

ところがわりと自分の中ではこれがしっくり来ています……っていう話を書こうと思います(ここまで前置き)。

PMと人事の関係

最初に、自分としてはPMと人事ってそんな離れたキャリアじゃないよっていう話をします。

そもそも、私はPM時代に「プロダクトの成功のためになりそうなこと」を色々とやったなかで自然と人事っぽいことに手を出していました。
先述の通り私にとってPMというのは「プロダクトのためになることなんでもやるマン」なので、言ってしまえば営業もマーケも経理も総務も場合によってはなんだってPMの業務の範疇に入ると思っています。もちろん人事もです。(異論は認める)

そもそもプロダクトっていうのは突然生まれるわけではなく、チームで、人が作るわけです。だから、チームや人に貢献するっていうのはかなり直接的にプロダクトに貢献することになるんですね。
たとえばうちの会社のエンジニアたちは超優秀な人ばかりです。これは採用のハードルをめっちゃ高くした結果で、私が人知れず大量の応募にお祈りしてきた結果なのですが、おかげで彼らが作るものについては僕は全幅の信頼をおけるようになっています(ハードル高すぎて人手不足な問題があってちょっと困ってますがそれは別の話)。
チームとしての働き方も、かなり生産性に影響します。当たり前だしここについてこのnoteで深く言及しないですが、これも僕がこの3年間で痛感してきたことのひとつです。
そんなわけでプロダクトと人事というのは本来あまり離れた領域でなく、むしろ超一緒にやっていくべき分野なんです。

そしてこれはもちろんプロダクトに限らず、マーケやビジネス分野でも同じことが言えます。結局事業を推進するのはチームで人です。なので、誰がどうやって仕事をするのかを司る人事は決してただの管理部門ではなく、むしろ会社全体のパフォーマンスに最も責任を持つ役割だと思うのです。

CHROへの転向

次に、CHROに転向したきっかけの話を。

先述のとおり、私はPMのころから人事的な仕事をかなりしていました。その背景として、弊社にもともと人事担当者がいなかったというのがあります。
大企業にいる方はイメージしづらいかもしれませんが、30人弱のスタートアップですからそんなもんです。労務まわりをやってくれる方はいますが、採用や組織課題を専任にしている人がいなかったということです。
なので、転向したといっても実際には業務の3-40%くらいを占めていた人事業務を100%にしましたっていう感じです(実際には今も他の業務しているので80%くらいですが……)

実際にCHROに転向した直接的なきっかけは今年になって超優秀な(本当に超優秀な)PMの方が入社してくれたことで、PMを任せられる!と思ったのが直接的な理由です。また、ここらへんで新しい人がPMをやることでSTYLYに新しい風を入れるのがいいのではと思ったのもあります。

ただ個人的には、気づいたら人事っぽいことやってたというのが自分の中では大きな理由のひとつです。
僕の考え方のひとつにやりたいことはすでにやっていることというのがあります。今まで100人以上の方を採用面談してきましたが、これはそこでも重視している考え方です。「やりたいと思ってるんですけどまだできてないんですよ」っていうのは大抵の場合あんまりやりたいことじゃないと思ってます。その逆に「気づいたら手を出していたことが実は本当にやりたいこと」であるケースは非常に多いと思います。
私の場合、PMとして別に人事っぽいこと、つまり組織改編とか採用とかコミュニケーション改善について注力する必要は必ずしもなかったのですが、気づいていたらやっていた。これに気づいたときに「あ、これが一番やりたいことかも」って自覚できたのが大きいです。
また社内の立場的におそらく自分は何でも屋として社内で最もたくさんの種類の仕事を経験してきた社員のひとりなので、そういう人が人事として組織まわりを担うのが良いのではという話もあり、最終的にCHROへの転向を決心しました。

とは言え人事になっていいの?

とは言え、とは言えですよ。
私は中学では電子工作部に所属し、工学で修士号を持っていて、生まれてから30数年間「自分はものづくり系の理系」という自己認識で生きてきたわけです。趣味でゲーム作ったりするし。それが人事って。人事ってなんかすごい文系代表みたいな気がしませんか?
何がいいたいかと言えば、結構なキャリアチェンジなんじゃないのこれ?自分の人生大丈夫?ということです。
実際「こんどCHROやることにします」って弊社COOと話したときは「え、それは助かるけど水谷さんはそれでいいの?」って聞かれました。うーん、たしかに。

その時点で直感的にはCHROやることに対してワクワク感しかなかったし、上記のとおりすでにやっていることの延長だったこともあり、そんな懸念はしていなかったのですが。ただ確かにここらへんで自分の人生で「やりたいこと」について考え直すのも良いだろうと思って、本屋に売ってたこの本をやってみました。
別に私の分析結果にみんな興味ないと思うので詳細は省きますが、私が仕事を通じて他者に提供したいと思う価値は「楽しさ」と「調和」でした。これをもとにやりたいことを弾き出した結果「組織づくりをする人」というのが次点でやりたいことでした。二番目にやりたいことならいいでしょ、ということで自分でも納得したというわけです。(一番目は秘密です)

これから何をするの?

CHROになって何をするのか?っていうことについては、社内向けにはわりとちゃんとプレゼンをしました。
細かいロードマップとかKPIとか共有しても仕方ないのでスローガンだけ載せると、私の目標はPsychic VR Labを「働いていることが人生の誇りになる会社」にすることです。
CHROになるにあたってゴールとして「XXな会社にしたい」というのを100個くらい書き出してみたのですが、一番しっくりきたのがこれでした。(ちなみにこれがオリジナルじゃなくてNetflixの人事戦略という本の中に出てきたフレーズなのは会社のみんなには秘密)

会社っていうのは本当に人生の大きな部分を占める場所ですから、朝起きてPsychic VR Labで働いているという事実を思い出すだけで、自己肯定感が上がるような会社にしたいです。

とは言え、私はうちの会社については超詳しいですが、人事についてはわりと素人です。CHROになると決まってからは、それっぽい本を毎日読み漁って勉強の毎日です。(知ってました?図書館の検索PCで「人事」って入れると「殺人事件」の本ばっかヒットするんですよ)
まぁでも今まで通り、自分の得意なことを活かして、苦手なことは人に頼りながら頑張っていきたいと思います。実際、すでにかなり多くの方に助けてもらってます。感謝。

まずは採用の強化と、組織体制の強化、人事制度の確立。がんばります。

あ、ちなみに私と一緒に人事まわりをやってくれる方、超募集しています。興味があればぜひ下記から応募ください!
https://www.wantedly.com/projects/603669

おわりに

というわけでわりと珍しい感じのキャリアチェンジですが、これから人事やっていきます!!
そもそも飽き性なのと、ひとつのことを突き詰めるよりいろんな仕事をやっていきたいタイプなので、良い機会でした。人生100年時代、30台半ばで全く新しいことに挑戦するチャンスをくれた会社には感謝です。やることなすこと新しくて超楽しいです。

最後に、最近の一番の悩みはHR界隈の友達が全く居ないことなので、HR界隈の人はぜひ友だちになってください。コミュニティとかあったら誘ってくれると超嬉しいです。
あとこれから色んな人に助けてもらうと思うので、声をかけられたら優しく対応してもらえると嬉しいです!

おしまい!

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