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『冬のライオン』東京芸術劇場

2022年3月1日(火) 18:30開演
@東京芸術劇場プレイハウス
¥9,500(S席)

劇場主催公演だからか、芸劇の先行で購入したチケットが2列目センター!
舞台見るなら10列目辺りが一番見やすいものだけど、近いというのは表情がよく見えるのでそれだけで価値がある(すっかり目が悪くなった年寄りには近いところも見えないけど、遠いところも見えないのよ)。
行きがけの電車内でオペラグラス忘れたなあとしょんぼりしてたんだけど、チケット受け取って「いらないじゃん!」と歓喜した。よかったああ!

ここで何度も言ってるけど、アタシは海外戯曲が苦手。
苦手なのをおして、今回蔵さんと永島くん観たさにチケットを取ったけど、その後に公開されたビジュアルを観てちょっと怯んだ。暗くて重くて前衛的なのもあまり好きじゃない・・・とゆー訳で、ほぼ期待せずに当日を迎えた。
インタビュー記事でコメディだと蔵さんの発言もあったけど、どうせセリフの端々でクスッとくるくらいだろ、と高を括っていた。けど、本当にこんなにコメディとは予想してなかったよw おかげで退屈せず鑑賞できた。

<STORY>
英国国王ヘンリー二世とその家族、愛と憎しみと欲望の人間ドラマ
イングランドの国王ヘンリー二世は、数重なる戦果で領土を広げてきた。広大な領地アキテーヌを持つ年上の妻・エレノアは、何度も反旗を翻したため、幽閉されている。人質として育てられてきた先代フランス王の娘アレーは、今や美しく成人し、ヘンリーの愛妾となっている。そしてアレーの異母きょうだいである現フランス王フィリップがついに迫る。『領土を返還するか、アレーをヘンリーの後継者と結婚させるか、選ぶ年限が来た』と。いよいよ相続のけりをつけねばならない。

1183年のクリスマス、一同はシノン城に集まる。リチャードに王位を譲ってアレーとも結婚させるようにというエレノアの嘆願。ヘンリーはかわいい三男のジョンに引き継がせたいと思っているが、エレノアの言い分を受け入れ、今すぐアレーとリチャードの結婚式を挙げることになってしまう。
次男のジェフリーは、ジョンを抱き込んで、父親を倒すためにフィリップの協力を得ようと、ひそかに部屋を訪ねる。すると、母エレノアから送られたリチャードもフィリップの部屋へやってくる。ジェフリーとジョンが隠れているとも知らず、リチャードはうっかり口を滑らせたことで、兄弟たちを驚かせる。そこへさらに、ヘンリー本人が、フィリップに取引を持ち掛けようと企んで現れる。息子たちの不実さ、強欲さを思い知らされたヘンリーは、全く違う方向へと舵を切ることを決断。

果たして、親子の、夫婦の、妻と愛妾の、イングランド王とフランス王の対決の決着はいかに……。
公式サイトより)

↑あらすじの見出し、この一文まんまのお話だった。
クリスマスの1日に7人の家族親族が集まって繰り広げる舌戦の2時間15分。少しも事態は進まないし、何も起こらない。ただ家族が口喧嘩したり愛を語るだけなのに、王族がそれをすると一般民衆が家を失ったり命を落とすことになるんだな〜。大迷惑ww
歴史には疎いし洋物は苦手だしで予習もせず、予備知識ゼロで臨んだアタシ。話についてけるかなという思いは杞憂だったけど、後日パンフレットを読んで上記のあらすじと同じような記載があって「えー、そうだったんだ〜」と今更な知見を得たw
ちゃんと下地になる知識を持って観ればよかったなと思いつつ、アレをリピするには経済力と根性が足りないわーー

つーわけで、あとはぽつぽつ取るに足らぬ感想をば。
あ、ネタバレ気にせず書いてますのでご用心。

・ここでもブレヒト幕! フェイクスピアから三度目〜
・衣装がめちゃくちゃでこれも笑いどころ?
・ヘンリーは毛皮コートにニッカーボッカー+長靴
・コートの下はヘンリーネックシャツ。ヘンリーだけに?
・リチャードは眼鏡+黒タートル+グレンチェックのジャケット
・パッと見は押し出しのいいインテリヤクザの若頭w
・ジョンの革ジャンリーゼントは出オチ感満載
・ジェフリーは黒スーツ+黒シャツ。ほっそ!!
・立てた前髪の端を垂らし、イメージは水商売の黒服
・男性陣は現代的な平服なのに、女性陣はなぜ長装束?
・特にアレーのひらひらピンクは中世風でもないし??
・アンバランスで違和感しかない。まあ可愛いけど

・とにかくヘンリーとエレノア夫婦の攻防がすごい
・壮大な夫婦喧嘩からのラブラブ感。周りはぐったりw
・言ってることが一瞬で真逆になるの、意味不明よ
・キャスト全員よかったがやはり私はジェフリー推し
・佳い声であった。キュート過ぎた。すき・・・
・誰からも愛されない不憫な中間子・・・
・中間子の特徴→中間管理職な拗らせ構ってちゃん
・↑ちょう納得w
・素直になれないけど、結局みんな愛されたがりねえ

・リチャードとフィリップがカップルだったとは
・一部の方々は色めきたったことでせう
・年齢はリチャード26、フィリップ19。若いな〜
・キャストはちょっと年嵩すぎたかな

キリないのでこの辺にしておきます。
このお話は半世紀前にアメリカ人が書いたものだと知り、なるほど畳みかける言葉の殴り合いってそれっぽいなあ。と思うなど。
芝居はしっかり楽しんだけれど、全員お近づきにはなりたくない人たちかな(笑)まあド庶民が王族に近づくことなどないけどね。
こんな人たちに振り回されて世界は回ってるんだと思うと徒労感ありますな。ホント。

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