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こんまり®︎流片づけコンサルタント養成講座を受けてみた!

昨年実家に戻ってから、ずっと片づけが続いている。基本的にはマメな性格ではないので、いつも片づけが気になりつつ、片づけが必要だ〜と思っている場所が景色になってしまって、しばらく放置されてしまうことが多い。

しかし、実家のモノの多さは別格。2階建ということもある。○10年という年月の間、ひと目に触れることなく、というより、人手に触れてもらうことなく押し入れの奥底で息を潜めていたモノたちがたくさんいる。そんなモノたちの正体を確かめて、移動させて、場所を譲ってもらわないと、私が持ってきたモノたちの居場所を作ることができない。しかも、在宅勤務を仕事の基本スタイルにしたので、平日はまず時間が取れない。だから、片づけがずっと続いている。

1年超という時間によって、段ボール箱は姿を消し、何とかぎゅうぎゅうながら押し入れにモノを詰め込むことができた。しかし、それで心地よさが感じられるレベルからは程遠い。

そんな時、ふと私の目の前に訪れたのが、こんまり®︎流片づけコンサルタント養成講座だった。

なぜこんまり®︎流?

こんまりさんのお名前はアメリカで大成功を収めるずっと前から知っていた。本も1冊持っていた。ただ、それ以上の関心は当時も、直近までなかった。こんまり®︎流のキーワードである「ときめき」が何だかわからなかったからだ。「ときめきって言われてもね〜」という感じだった。それが、ある日突然下りてきたのだった。

私は以前から、直観、身体感覚や身体知に関心があった。身体には物凄い叡智が備わっている。身体が発するメッセージが直観で、考えることなく身体が動く方向へ進んでみたら何だかステキなことが起こったり、なんとなく身体がザワザワするからやめておいたけど、そのまま進んでいたら大変なことになっていたとか。ヒトの身体が持つ情報処理能力や状況を察知する能力って、本当に凄いのだと思っている。

なのに、現代人はそれをアタマで抑え込んでしまいがち。自分が好きなことややりたいことに目も耳もふさぎ、世間の目や価値観に優先権を与え、本心からやりたいことではないことに身を捧げるから、いつもモヤモヤし、ココロを病んでしまったりする。

そんなことをよく考えているのだが、ある日ある時、ときめきって、もしかして身体知のこと?と思うことがあった。最近AMAZONのオーディブルでこんまりさんの本がリリースされていたので、何気なく聞いてみた。すると、ラジオやら、たまたま立ち寄った本屋さんの店頭やらで、目や耳にたたみ込むように飛び込んでくるではないか!

ちなみに、私にはそういうことがよく起こる。特に次の旅先選びで起こる。何かにピン☆とアンテナが立つと、ラジオ、TV、書店、極付きは美容院で施術の間に手渡される雑誌。それが、その旅先候補の特集だったりする。それで3ヶ月後にスペインの聖地巡礼に出かけたりもしている。

で、ときめきに戻ると。。。ときめきチェックとは、まず触れてみること。そして身体の反応に心を添わせる。アタマでっかちの現代人は、最初はわからないし、身体の声は聞こえない。でも繰り返していると、ときめき感度は上昇していく。つまり、わかるようになっていくのだ。それがわかりやすいように、最初は洋服から。流行っているから買ったものの、いまいちピンとこないもの。高価だったから捨てるに忍びないもの。それらに触れると、明らかにときめかないことがわかるようになってくる。もしくは、ちょっとくたびれちゃったけれど、文句なく好きなもの。思い出が染み込んでいて手放すなんて考えられないもの。そんなものたちに、身体がしっかりとときめきサインを送っていることに気づけるようになる。

そうか、ときめきチェックって身体と、もっと言えば自分の奥深くに潜んでいる自分と対話してそのメッセージを受け取ることなんだ♪

それに気づいて、俄然興味が湧いてきたら情報がどんどん向こうからやってくる。『こんまり®︎流片づけコンサルタント』なんてものがあるんだ。その養成講座があって、その説明会があって、日本よりもアメリカの方がコンサルタント数が多くて。。。で、説明会終了直後に養成講座に申し込んだ。まさに「あれよあれよ」という間だった。

もうひとつ、こんまり®︎流に魅かれたところがある。「まずは捨てるを終わらせる」ことが大切なんだが、その捨てられるモノたちを邪魔モノ・ガラクタ扱いしないことだ。まあどう見てもガラクタという名がふさわしいモノもあるし、そのカテゴリーに入れられたモノたちは、負のオーラを発することもある。だから住空間の外に置くことは大切。実際に他のメソッドでは邪魔モノ・ガラクタはとっとと処分せよとハッキリと書かれている書籍もある。でも、こんまりさんはそうは言わない。どんなモノも、家に連れ込んだのはあなた。そんなモノたちは、あなたの役に立ちたい、幸福にしてあげたいと思っている。だから、お役目を終えたモノたちには感謝して手放そうとおっしゃるのだ。この感覚はとても新鮮だった。

「まずは捨てるを終わらせる」は、処分するものをピックアップするのではない。ときめくものを選び出すことだ。片づけが終わったら、このセレクションで残ったモノたちの収納を整えて一緒に暮らしていくことになる。だから大切なのだ。重心はときめきを残す・集めるところにある。なんてステキなんでしょっ!!

心地よさとは?

雑誌の片づけ特集に、まるで生活感がなく、撮影用で浮世離れしたような写真を見ることがある。確かにスッキリしているが、そこで心地いい時間が過ごせるかというと、ちょっと違う。片づけが終わったはずなのになぜか落ち着かないというクライアントさんの言葉に、こんまりさんはときめきがないから、と答えている。モノは少なければいいというものではないらしい。そこにときめくもの、お花1輪でもいい、それが空間に生気を与えるだろう。

こんまり®︎流の片づけ後の写真の中には、整然としつつもモノが収納スペースにけっこう詰まっていたりするものがあったりする。特にキッチン周り。それが現実で、そこに人の生活があって、その空間に、必要なものやときめくものが出番を待って控えているのだ。出番が来たら思いっきり活躍し、終わったら定位置に戻って一休み。この繰り返しで、人とモノは信頼関係を深めていく。

私にとっては、モノの収納の見える化も重要なポイントだ。最近ますます物忘れが激しくなっているので、モノの場所を覚えておくことはストレスというか負担になる。探しモノの時間は無駄なだけでなく、それこそストレスだ。見ることことで、覚える必要なくモノの定位置がわかることは、本当に大切。そのためにはモノの量を減らさなければならないが、そこは収納スペースのキャパシティによって最適なモノの量は自然と決まる。このバランスは個人的な感覚だし、何に心地よさを感じるかは人によるから、心地いい住空間とは人の数だけ存在することになる。それでいい。

片づけコンサルタントのバリュー

まず、片づけコンサルタントは、家事代行、片づけ代行とは明らかに違う。代行は本人の代わりに何かをやることだから、本人が変わらなければ、時間の経過とともに元の状態に戻っていく。片づけコンサルタントのお仕事は本人の片付けをサポートすること。ときめきチェックをするのも、手を動かすのも、何かを決めるのも、全部本人にやっていただく。コンサルタントは、本人に寄り添い、声をかけ、時に質問を投げかけることで、自分自身を見つめるきっかけを作ったり。本やガイドがあれば自分でできる人もいるが、全ての人ではない。コンサルタントと一緒なら、効率がハンパなく上がり、下から見上げていた山に、気づいたら山頂にいた、なんてこともありそうだ。

説明会と講座の3日間に何度となくシェアタイムがあったが、その時に複数の人が、既にコンサルティングを受けたことがあって、一緒に片付けをやってもらうと驚くほど早く進むのだそうだ。ひとりでやるのとは比較にならないらしい。私は、これがとても重要なバリューだと感じた。自分の家を片付けることに対してお金を払える人は、相当に忙しい人だろう。家事、育児、さまざまなスタイルのビジネス、社会的な役割がある人のお役目。趣味。もちろん、依頼者のダイバーシティは進んでいる。こんな人たちにとって、時間は最重要なリソースのはず。物理的な片付けを通して自分自身の価値観に気づき、その後の人生にときめきが加わるお手伝いを、効率的に進めていくのだ。

コンサルタントについて、もうひとつ思ったことがある。講座の最終日に、受講生が事前に提出していた片付け後の収納事例を見せていただいた時のこと。私の正直な感想は「完成してる!」だった。自宅だからということもあるだろうが、DIYで新しい収納を作り出し、箱、籠、布を上手に使って、全体が一つのアートのようになっているのだ。まさに雑誌や書籍に出てくるような収納の事例。写真の撮り方も丁寧で気遣いが感じられる。私とは違う世界にいる人たちだ!

その時にふと浮かんだのが、プロのアスリートのコーチや監督だった。有能と言われているアスリートのコーチや監督でも、自身が現役のアスリートだった時、結果を出せていない人が結構多い。それがアスリートのサポート側に回ると、そのアスリートがメキメキと力を発揮するというパターンはしっかり存在している。つまり、自分の片づけはアーティストのようにはできないが、コンサルタントとして他人の片づけに寄り添ってサポートすることはできるんじゃないか。。なんて自分に都合のいい解釈なんだろうとは思うが、そこはいじらずにそっとしておいてあげて下さい。

何を学ぶ?

知識や技術について学びを止めないのは大前提として、コミュニケーションとコーチングはとても有効そうだ。相手に何か気づきを促す質問力があると、片づけコンサル以外のシーンでも役に立つだろう。今まで、相手が自らさらけ出していない時はこちらから踏み込むことはしてこなかった。というか、そんな相手やそんな状況が苦手だった。でもね。テクノロジーが恐ろしいスピードで進化している現代で、ほとんどの人間はその速度についていけず、何かしら不具合を持っていることが多いと思うので、ヒトについて学んでみることも面白いかも知れない。

そしてブランディング。これは、私にとってこの講座受講の注目点でもあって、極めて東洋的な片づけが全米の支持を集めたブランドマネージメントとはどんなものなのか。その奥義が少しでも垣間見れれば、という考えもちょっとあった。終わってみると、この講座の時間はコンサルタントとしてのマインドセットや言動、立ち居振る舞いの大切さと、こんまり®︎の看板を背負っての活動のお約束(イメージ・ブランド戦略)が2本柱で、それができていれば、仲間同士の情報交換や知識・技術の向上は自然とついてくるという位置付けになっているのだろうと理解した。

いやはや、長くなってしまいました。受講記というより、私の片づけ感、片づけコンサルタント観みたいになってしまったけれど、受講後の私自身の振り返りとして記録しておきたいと思います。

そして、最後に、

今回の講座の講師を務めてくださったエグゼクティブ・コンサルタントの武田望さんの、NYでの講演のメッセージをここでシェアさせていただきます。こみ上げるものがあります。こんまり流片づけと、そして自分自身とに真摯に向き合い続けた女性の、魂からのメッセージです。

どうやら私はとても素敵な環境の扉を開けてしまったようで。。。そん自分を褒めてあげようと思います。

「今、どんなにモノに囲まれていても、最後は何も持っていけない。だったら、もっと心身ともに身軽になって、本当に大切なモノや人と、大切にできる人生を歩んでほしい」と思う。
私は、それを伝えたくて、この仕事を続けています。

https://note.com/masa_mefirst/n/nd721bb3715a1

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