通知

 封筒が届いた。確かいつかの過去に出会っているそれだ。そうだ、5年前に実家に届いた封筒だ。とあるお茶のとある公募の、審査経過を知らせる封筒だ。思い出すのは、あの苦みだ。副賞のお茶が送られてきて、親に私が見られたときのあの苦味。まぁ、ネットに私の名前を入れたら、いつだって見られてしまうのだけど。だけど、入れなければ見られないと思った私が、見られてしまった苦み。未成年のそれをしっかりと思い出して、可笑しくなった。

 6月に連休を。と、勝手に作ったそんなお休みに、ちゃんと予定が入ってしまった。入ってしまって、体力の心配をした。だけど、少し経つと、嬉しくなってきた。なんだか楽しくなってきた。そうだ私、生きているんだ。いつだってそうだ。今だってそうだ。だから嬉しい。生きるのは面倒で面白い。嫌気もそれはもう嫌というほどさすけど、そのうちに陽も射すのだ。その熱すぎる陽にバテても、懲りずにまたもや射すのだ。汗をかく、生きる、汗をかく。あまり汗をかけない私も、全く死んだつもりなどない。

お茶、届くかな。届くといいな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?