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鎌を買った。いつか何かを捌くための鎌だ。鎌を使う予定は今のところはない。だけどいつか必…
好きだったアイドルが結婚した。別に悲しい訳ではない。かといって嬉しい訳でもない。特段、…
おいしいばかりではないのだ。苦味があって、酸味もある。おいしいばかりではないのだ。甘味…
あまりにも窮屈な世界で、祈りはただの紙切れになった。風が吹けば飛んでいける。でも、温い…
あちらの空はとても紅い色をしている。あちらの空の下には、あちらの世界の私がいる。あちら…
立つたびに立ちくらみがしてふわふわふわふわ。このまま空でも飛べたらいいのになって、空を…
「子どもの頃にやったでしょ?二階から本当に目薬、差してみたり」 「いやそんなこと、やったことないよ。君はやったの?二階から目薬」 「まさか」 「今、やったような口ぶりだったよね?」 「あなただってね、いつも、私のことを好きみたいな口ぶり」 「そうだよ。だから一緒にいるんでしょ。言わなきゃわかんない?」 「言わなきゃわからないって、先に言ったのはあなたのほう。それに、言われたってわからないものはわからないわ」 「じゃあどうすればいいの?」 「どうもしなくていいよ