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私はコッペパンを愛していた。愛していたから、コッペパンのその先へ行った。コッペパンのそ…
私は、自分で自分を愛することができるし、自分で自分を嫌うことさえできる。自立した生活と…
携帯端末から流れる音楽は、相変わらず失ってから気付いて勝手に傷付いて終わっていく。デジ…
道を歩いていて、猫を見た。見ていると、猫もこちらを見て、怪訝そうに鳴いた。猫はこちらを…
科学の発展に伴い、いつも顔を覗かせているのが倫理である。それを巡る論議は、いつだって科…
急に生ぬるくなって逃げ出したくなった。三大欲求が満たされると、私の体にも心にももう何一…
昨日まで見上げられていたとはもう誰も思わないくらい、踏まれて土に混じって見下げられもしなくなった花びら。それはハートの形に見えた。心はどこにある?そう聞くと、頭を指差す人と、胸を指す人がいる。そう書いてあった本は、心理学の本だったか、脳科学の本だったか、そもそもそんな本を私は読んだことがあったのか。 満を持して満ちた月も開いた花弁も、私はいつも持て余してしまう。怖い。自分を凌ぐ存在を、そこに感じて畏怖する。欠けた月のほうがいい。そうじゃないと、安易に円周率なんかを持ち出し