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がんばれファイターズ その4 チャンスは一瞬


これまで3回にわたりファイターズのことを書きました。

今回は4回目、ファイターズシリーズ最後の投稿です。
いまのファイターズの選手たちについて述べたいと思います。

4、チャンスは一瞬

ファイターズは若い選手が多いチームです。
球団の経営方針もあるのでしょう。
有望な新人をスカウトし育成。
ピークを迎え、年俸が高騰するとあっさりとその選手をFAやトレードで放出してきました。

なので、ファイターズには「ベテラン」「チームの顔」「だれでも知っているスター」的な選手は多くはありません。
(ダルビッシュ投手や大谷選手はあくまでも例外的なレジェンドです。)

特に現在のチームでその傾向は顕著です。
2010年代の中心選手・栗山チルドレンだった中田選手、西川選手、近藤選手、陽選手、大谷選手・・・
そのほとんどがチームを去り、新庄監督が率いる若い選手たちが中心のチーム構成となっています。

そんな環境のもと、選手たちがチームの勝利と自分のポジション確保のため、伸び伸びと、また必死にプレーしています。

若い人たちが未来をつかむためにがんばる姿は、見ていてとても美しいものです。
ファンの目線から見て、それがいまのファイターズの最大の魅力だと思います。

一方、選手たちの立場から見るとどうなのでしょう。

ファイターズには、ミレニアム世代・学年でいうと2000年度生まれの選手たちが多く在籍しています。

万波選手、田宮選手、野村選手、水谷選手、水野選手、奈良間選手、金村投手、矢澤投手、柿木投手、松浦投手

2018年夏の甲子園を沸かせた世代です。
(他球団では、ファイターズからオリックスに移籍した吉田輝星投手、中日の根尾選手、ロッテの藤原選手、広島の小園選手、巨人の戸郷投手などの学年です。)

私は、自分の息子のような年代のこの子達にとても注目しています。
みんなそれぞれに粗さと弱さを持ち、プロ野球選手としては未完成です。
レギュラーを確約されている選手はだれ一人いません。
自分のポジションを確保し、試合に出続けるために、全員がもがき続けています。
(万波選手は一歩抜きん出ているかな・・)

ずば抜けた才能と環境に恵まれ、しかも類いまれな努力をした、ほんの一握りの者しか立てない、栄光のステージ。

たとえプロ野球選手になれたとしても、日々競争にさらされ、結果が出なけければ、すぐに立ち去らなければならない、厳しい職業。

エスコンで戦っている彼らを見ていると、幼い頃から憧れ続けた舞台に立てる喜びと、結果を出し続ければならない緊張とで、相当張り詰めた日々を送っているのだろうと想像します。

私は、新庄監督の「努力は一生、チャンスは一瞬」という言葉が大好きです。プロ野球選手の状況を、ものすごく的確に表しています。

「いくら努力を続けても、一瞬しかないチャンスを活かせなければ、プロ野球選手として成功しない」という厳しさを表しているとも解釈できますし、反対に「一瞬のチャンスを活かすためには、一生努力しつづけなければならない」とも解釈できます。
どちらも、真実なのでしょう。

考えてみれば、この言葉は私たち普通の人たちの人生にも共通するものがあります。
一瞬というほど短い時間ではないですが、毎日毎日のほんの些細な出会い、決断、会話、行動がその後の人生を大きく変えることがある。

若い時には分かりませんでしたが、年齢を重ねると「あの日、あの時の、ちょっとしたあの出来事が、自分の人生の分かれ道だった」と感じることがあります。
そして、その小さな出来事から大きな結果を導くカギになっていたのは、それまでの日々の心掛けと運だった。
成功したことに対しても、後悔していることに対しても、本当にそう思います。

そんな普通の人たちの長い人生から見れば、ほんのひと時に過ぎないプロ野球の選手生命。
ファンあってのプロ野球。

自分の名声や将来のため、チームの勝利のため、家族のため、応援してくれるファンのため、地域のため、次世代の子供たちのため、日本のため・・・

エスコンフィールドという最高の舞台で、ファンの注目を集めながら、その一瞬のプレーに人生をかけることができる選手たちは本当に幸せだと思います。

本日は2024年7月23日。
エスコンフィールドでオールスター戦が開催されます。
ファン投票はファイターズの選手が1位を独占しました。
大活躍して全国のプロ野球ファンにその存在をもっと覚えてもらいたいです。

そして、今週末からはシーズン後半戦。
パリーグ優勝目指して(ちょっと厳しいか・・)、がんばれファイターズ!

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