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「看護師は楽でずるい」「介護は持病や薬も知らない」

介護施設で介護士と看護士でのよくある関係性の問題について、不満の声が聞こえた時に思い出したいこと。

介護士と看護士の関係性を悪くしないための
ポイント3つ


 1、考え方の元となることが違うと
   理解できているか?

 介護職は日常生活全体を支援する知識などを学び、看護職は病気や身体の知識などを学びます。頭にある知識が違うので同じ出来事に対してひらめくことが違うのは当たり前です。
 それはスタッフ全員当たり前、とわかっていると思います。


 2、業務分担、仕事内容が平等で
   納得できているか?

 関係性が悪くなる原因の元は、小規模デイ施設内の看護師の役割分担の難しさにあると思います。

✔ デイサービスでは毎回看護が必要な利用者ばかりでない。
✔ 少ないスタッフで回すため看護も介護業務が主となる。

小規模デイでは看護は専門分野のみの業務ではなく介護業務も行い、介護スタッフと看護スタッフは絶妙なかかわり方をしています。

 業務分担している仕事量や負担の大きさで看護、介護間で

「休憩時間内まで作業をしないといけない仕事を回される。」「あの人たちは入浴もしない。レクもしない。」等々声が上がった時は

実際の業務量を確認して、調整がいります

「今までうまくいってたから」、

と言ってた時とスタッフも利用者様も人数的にも状況が違っている、というのを忘れてしまっているんですよね。


  2‐①今までのやり方を変えようとする時の
    リーダーの対応

業務内容を変えようとする時のよくあるリーダーの対応は?

① 業務内容を確認、スタッフに話を聞いて判断し独断で指示する。
② スタッフの意見が合わずそのままになる。

良くも悪くも変わるという事はストレスがつきものなので、出来るだけ納得まではいかなくてもなぜそれを行う必要があるのかを理解してもらうことは大切です。
①だと負担が増えるスタッフの不満が出ます。
②だとスタッフのあきらめ習慣がついてモチベーションが低下していきます。


注意しておきたいのは「声の大きい人(気持ちや考えを即口に出せる人)」の意見だけを聞かないこと。

意見、と言ってもホントに些細なことからで、

「声の大きい人」の意見を1回2回と意見を取り入れていくにつれて、本人も周囲も「声の大きい人」の意見が通るのが当たり前という空気感が出来てしまって、施設内での立ち位置が特別となってしまいます。(他の人が意見を言いにくい状態になる)

例えばその意見が、全員にすべて納得するものであればいいですが、大体は結果、敵味方という派閥が出来上がってしまいます。


「結果はどうあれ、意見は平等に言える」環境を作るのも自分たちだし、「特別な人の意見で決まる」という環境も自分たちが作っていってしまっています。

  2‐②今までのやり方を変えようとする時の対策


ではどんな対策をするとよいか?

決める際には、普段からスタッフが 安心して意見を言える環境に慣れていく事が大切です。


決めていく際の押さえておきたいポイントとして3つ

✔ 効率的な視点から
✔ 利用者の立場から
✔ スタッフの立場から
それぞれの考えを担当でしっかり考え込んで話し合うのも抜けが少なくてよい。

普段からスタッフが 安心して意見を言える環境が大切、といったところで全く簡単にはいかない。性格的なことがあったり職場の雰囲気がある。

いえることはどこも職場内の「声の大きい人」が介護の場合、介護よりの施設になっていて、看護の場合看護よりの施設になっている。

どちらが良い悪いという事ではなく、それは違うのではと思う人が声をあげれない環境になっているとおかしくなる

とはいっても根拠なく不平不満を言うのではダメ。

意見を言いやすくする環境づくりの工夫として
✔新人からの素朴な疑問や質問等から問題点を改善させる姿勢を見せる。
✔会議では、必ず役割をもって(効率的に考える役、利用者の立場から、スタッフの立場から、介護、看護の立場からなど)意見を発言してもらう。

全部自分の意見が通る場では全くなく、ほとんど通らなかったとしてもこの決定がどう考えてその結論に至ったかという本意がわかれば、「なんか知らないけどあいつだけずるい」「自分は認められていない」等の不満は出にくい。

 3 専門的な立場がはっきりして 
  意見を言える環境か

上記の言いやすい環境作りの他に、看護、介護間に専門的な意見が言いにくい状況として

✔新人の介護職は、こんな対応をしたらこんな効果が出た、という経験がないので元々専門的な立場から意見が言いにくい。
✔病気や薬などの知識も少なければ看護士の意見に言い負かされてしまう。

などのスキル的な不安要素がある。

新規利用者様が来られた際などに利用者様にちなんだスキルアップ研修を行うと意見も言いやすい様子でした。





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