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今わたしが作りたいと思っている世界について

女性のためのクリエイティブスクール「スールのスクール」が開講した。

ここには、わたしが今見たい世界を詰め込んでいる。どんなコンセプトにするのか、どんな世界観をつくるのか、心の中に流れる景色がすでにあり、そこに基づいてひとつひとつ小さな決断を重ねていっている。

いちばんの大枠としてあるのは、閉じられた内緒話の親密な世界。

これ、言葉だけ聞くと、時代に逆行してるようにも感じるんじゃないかと思う。

だけど、2-3年前からオンラインサロンに入って体感したこと、そして、今年の春からの状況を思うと、今はそんな世界の確立が、わたしにとって必要なんだと思っている。そして、それは、わたしにとってだけでなく、関わってくれる人をしあわせにできるんじゃないか、とも。

私が一年くらい在籍していたオンラインサロンは、月額制で、入ることにそこまでのハードルはない。だけど、そのサロンの存在を、ネットという大海原から見つけられる、そのこと自体が、入会資格と言えばそうだし、それによって集まる人がある程度似た価値観の人になる、ということは確かだ。そして、その中で、あまりにたくさんのことが起こっていること、知らなかった世界が広がり、たくさんの人に出会えることは、オンラインサロンに入ったことがある人なら経験済みなんじゃないかな。

閉じられた世界の中では、普段周りの人に言えないようなことも口に出して、「なんだ、こんなに表現するのが怖かったけど、やってみたらみんな暖かいじゃないか」と、安心感を覚えてどんどん羽を広げていく人を見た。

そして、その感覚を得た人は、日常生活でも、徐々に羽を伸ばし自分を表現し始める。

そして、そこで体感したもうひとつの事実は、オンラインサロンだけど、結局大切なのはオフラインなのだ、ということ。オンラインサロンで起こっていることは、最初は100%だとしても、徐々にほんの一部になっていく。さらに小さなオンラインサロンができて、そこに人が流れ、そこでの動きは外からは見えなくなっていく。たくさんの趣味の繋がりや、食事会などが生まれ、そこに参加できる切符を手にできるのは、前の食事会に参加していたから、という理由だけだったりする。

もちろん、すべてに参加しようだなんてことは無謀なこと。だけど、たくさんの情報がオフラインにある、ということは、意外に盲点なんじゃないかって思う。ちょっと前までは、「ネットに載ってないお店はないようなもの」とまで言われたけれど、これからは、ネットに載っていない情報こそに価値がある時代になりつつあるんじゃないかと。

それから、今年の春からの状況でわたしが感じたことも、閉じた世界を作ることへの興味に拍車をかけた。

この期間、どちらかというと、オンラインがあることの恩恵を受けた人も多かっただろうし、たくさんのレッスンやセミナーがオンラインに移行して、それはそれで、とても自由になった側面がある。

けれど、その反面、物理的な距離が近いことによって、人と人との新しい掛け合わせが生まれていく、その強さも実感した。そしてそれは、とてもアナログなやり方で生まれる。カフェでたまたま顔を合わせたときに、または、保育園のお迎えで。一度顔を合わせてしゃべることで共有できる情報量は、とにもかくにも膨大なのだと、思い知った。内緒話みたいなことをたくさん積み重ねたい。それは大きなチカラになるから。

安く早くの時代では、もうない。
しっかりと五感を使い、言葉を重ね、もっと成熟してゆく世界。

早く手が届く、そのことを追うのではなく
自分の中に確かなものを積み重ねたい。

とにかく、そんな世界を一緒につくれる仲間を探してる。同じ熱量で、同じ熱狂で。その先駆けとして、スクールを一緒に作り上げているふたりに出会えたこと、本当に幸運だと思っている。

スクールをつくることになるまでの過程で、わたしが辿ったのはこんな思考。だけど、閉じられた世界と言っても、完全に閉じているわけじゃない。入り口のドアは、ちゃんと開けている。きちんと熟成できるような安全地帯は守りつつ、いろいろな方や場所と関わり合いながら交流を持ち、それぞれの世界を広げていけるスクールにしたいなと思っている。

なんだかうまく言えなくて、どんぴしゃに伝えられていないかもしれないけど、考えているのはそんなこと。なんだか、話もとっちらかっちゃったね。

10年くらい前に芽を出したちいさな声は、次第に大きくなり、すっかり体内の細胞を入れ替えるまでになった。そしてそれは周りに伝播して、波紋が広がり、いつしか大きなうねりとなった。そして迎えた今日。いつでも時代は変わっている。今日が特別なんじゃない。焦らなくてもいい。そして、知った気になるのはやめようと思う。いつでも、新しいわたしを更新していくのだから。


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