現代絵画 坂口恭平

画家の描く絵が、タイムリーに鑑賞できるのは現代に生まれた特権と言えるでしょう。

小さな画面越しとはいえ、その特権は偉大すぎる。
絵だけではない。画家のその瞬間の心情を本人の文体で間近に見ている。

画面をタップして、絵がパッと表示された瞬間、泣いてしまった。
こんな小さな画面から、こんなに力強いエネルギーが伝わってくる。
こんな小さな画面に映る絵が、自分を包み込んでくれているような優しいあたたかい気持ちになる。

絵の中に吸い込まれる、心地良く、深い息が出来る。

夢の中にいるような。

構図がどうとか、色使いがどうとか、きっとあるに違いないけれど、伝わってくるのは、小洒落た小手先の技術ではない。

素直な心の大きなエネルギーが、込められているように感じる。

このように、作者が絵に思いを込めて描いている。

まさに。

シンプルではないけれど、素直なたくさんの感情がこの絵に表れているように感じる。

感情の豊かさ、包み込むあたたかさ、優しさ、穏やかな幸せ、苦しみと喜び、そういったものを感じます。

いつまでも見ていたい絵。


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