終活トーク #14【本当に大丈夫?】
企業様の社員から介護相談を受ける介護離職予防サポートをしています。
介護離職とは、家族の介護をするために会社を辞める事をいいます。
2015年に安倍政権が「介護離職ゼロ」を掲げましたが、年々増えている状況です。
その原因として親の高齢化や少子化、核家族化問題などがあげられます。
平均寿命も延び、親が90歳であれば、子は70歳代、孫は40歳代になり、孫が祖父母の面倒を看ることは珍しくありません。
40〜50歳代の子が、子育てや住宅ローンを抱え多忙な毎日を送っている時に祖父母や親の介護の問題が起きると大変なことになります。
突然の介護に戸惑い、誰にも助けを求めることも出来ずに会社を辞め、終わりのない介護を抱え悩むことになります。
そのために、会社に相談窓口を設け社員の介護の悩みや不安を解消し離職を回避するのが介護離職予防サポートです。
相談を受けると必ず出てくる言葉が「まだ大丈夫!」「元気だから!」です。
「大丈夫」は、どういう意味なのでしょう?
病気や認知症になった時の対策をしてあるということでしょうか。
法的に契約し、介護資金の準備をし、何かあった時の手続きしてくれる人もいる、という状態が「大丈夫」と言えるのです。
「元気だから」はいつまでの事を言うのでしょう?
病気は老若男女に襲いかかります。事故に巻き込まれることもあります。
今は元気でも明日は分からないのです。
親が電話で元気だと言っているから大丈夫と思っていると、突然、親の介護に直面することも少なくありません。
月1回の電話では、親の状態もわからず、気付いた時は認知症になっていたということは珍しくありません。
親の面倒を看るのは子になります。
実際に介護をしなくとも、契約の手続きはしなくてはいけません。
親も子も孫も「大丈夫」という言葉に惑わされず、「明日のことは分からない」と思って対策をしてください。
認知症になった時の法的な契約や介護資金を準備することが大丈夫の一歩になります。
※2022年苫小牧民報掲載
アシストライフ
https://assistlife.info
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