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緊急事態に思うこと。ちょっと真面目に。

2020.5.12. 塩谷朋之 / More, TAKE NO BREAK, 12012, G.∀.M.E, C did it., RAZZ MA TAZZ etc...

コロナが流行り出した頃は、対岸の火事じゃないですけど、テレビの中の世界という感覚でしたよね。でも、自分の妹の出産と時期が重なったり、メンバー(宮脇渉)が感染したりすると、自分も慎重にならざるをえなかったです。

Moreの5周年ライヴもできなくなったし。ただ、変な言い方ですけど、Moreはいつでもやれるバンドで、もともとの活動のスタンスがラフなんですね。だからみんなが安心安全に楽しめるようになってからでいいんじゃない?って思えました。5周年の記念日にできないのは残念ですけど、もともとお酒を飲みながらラフにやろうというような音楽をしてるのに、やらなあかんとかって義務みたいになるのはちょっと違うよねって思うんです。

TAKE NO BREAKはちょうどアルバム『A.G.A.G』を出して、これからツアーが始まるところで、それが全部飛んでしまったんですね。アルバムがめちゃくちゃいい出来で、まさにライヴっていう作品なんです。だから、自粛期間にこんなはっちゃけたくなるようなアルバムで、お客さんに申し訳ないなって(笑)。今のうちにしっかり予習しておいてもらって、リベンジしたいです。

ライヴができない間、配信とかをしてる人も多いですけど、宮脇がYouTubeに12012の歌をカバーしてあげてるんですね。そのバックの制作を行いました。宮脇とは、5年半前に活動休止してからも顔を合わせることはあって、会うたびに歌ったほうがええんちゃうみたいなことは言ってたんです。コロナのこういう状況になる前に、歌うことに少し前向きなモードになってるのかなという感じがあって。

その後、自分が感染したからっていうのがあるのかわからないですけど、STAY HOMEしてるみんなに歌を届けたいと思ってるんだと思ってるんですけど、YouTubeに歌をアップしたいと。自分としては、ちょっと変な言い方になっちゃうんですけど、これをきっかけに宮脇が歌ったらいいなと思って。それで、ピアノとかでバラードアレンジみたいな形で歌ってもらいました。

僕としては、音楽じゃないんですけど、おうち旅行、TRAVEL PHOTOSっていう、おうちで旅行を楽しもうっていう電子書籍を知り合いがやっているので、それに僕がカンボジアに行ったときの写真を提供させてもらいました。家でカンボジア旅行を楽しめるようになってます。

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配信とかネットを使ったものは、便利なツールとして、密がダメって言われなくなっても使われるでしょうね。コロナが収束したとしても、コロナ前の日常に戻るんじゃなくて、そこにはコロナ後の世界があるんだろうと思います。もとに戻るわけじゃないだろうなって。

ただ、コロナがどうっていうだけじゃなくて、音楽の世界でもメジャーデビューとかテレビに出るとか、100万枚セールスをめざすとかはもうなくなったじゃないですか。どんどん多様化してると思うんです。その中で自分に合うものをやっていけばいいし。

Moreであれば、酒飲みながらアコースティック配信とかをやってもいいと思うんですよね。TAKE NO BREAKはファンのみんなと一緒に作り上げていきたいし、爆音でぎゅうぎゅうになってライヴするというアプローチは諦めずに続けていきたいですし、できるかぎりライヴハウスの力にもなりたいですね。

だから、結局好きにやったらいいんじゃないですかね(笑)。って、結論を放り投げちゃいましたけど。でも、もともと何がしたくてこの活動をしてるのか、何かやらなきゃいけないと思うと見失いがちにもなると思うので、立ち返ってみるのもいいのかもしれないですね。

編集長の日記
一気に夏めいてきて、マスクの熱さをひしひしと肌で感じます。換気が大切でも、窓を開けてては空調も効かないでしょうし、この夏はどうなるのやら。
国内では感染者数の減少が目に見えてきましたが、韓国ではまた感染者数が増えたりと、人類はまだまだコロナに勝利をしてはいないようです。あまり神経質になっていては心がもたないとも思いますし、だからといって油断は禁物。この長期戦をどう戦えばいいのか、答えが出ないまま終わっちゃうのでは? とも思う今日この頃です。

インタビューという形を通して、アーティストがSNSなどで直接届ける言葉には乗らない“何か”を届けられたらと、コツコツがんばっています。その“何か”を受け取れた、と感じてくださったらぜひサポートをお願いします。大きな大きな励みになります。