あなたの死を前に


たまに来ていたミニストップのすぐそばの

砂利のパーキング

事務所を改装した小さな葬儀場

秋風ふく曇り空にはりめぐる電線の亀裂はまるでこの現実


あなたの 死を前に

まどろっこしい 仮の世界の

無意味な言葉数の

感情ゲームの

強迫的笑顔の

軽薄な建造物の

すべては絶対的な真実を前に圧倒され

無効に 伏す

  


ひとつの生の

始まりと 終わりの

無に閉じる 沈黙に


あたかも

はじめてみる  はじめからあった

唯一変わらないつながりを 分かち合いを

わたしのなかに 一瞬 みる