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生まれ日にて

道が開けた  


山々が遠く続く 

雲の群れが移動し わたしたちはその動きを真剣に追い 走る

鳥たちが あっと上昇した

ついさっきまで 自身とふたりの未来に絶望していた 

わたしが

ふたりが 風になる


逃げていた   生の惨めさにふたして

補うために身を削るように生きていた それを愛だと信じて


惨めさはいま 風とともに 自由になる

そのまま   それは愛なのだといって 


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