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結晶だ・・・ 深いブルーグリーンに光る石をわたしは拾いあげた。完璧な球面を成し、指先にすりガラスの玉のように触れる、この珍しい石はところどころぽつぽつと落ちていた。鍾乳洞化した道全体が真っ白な淡いひかりに満ちているため、それらは生み落とされた種のようにも見えた。 わたしはキョロキョロしながらネーサの後についていく。 わたしたちメンバーは、死にかけようとしているこの星での役目の最終段階に入ろうとしていた。そのため彼女は気を引き締め、さらに背筋をのばしていた。 白