マガジンのカバー画像

ひとのなかの自然  自然のなかのひと

11
運営しているクリエイター

#詩

Artificial Independence day

金色の 茜さす 背景が大きければ大きいほど その淀みにそっと寄り添うあめんぼのようだったとしても あたかも何気に塗り替え可能な Wall Paperのように目に映る 短いいのちの人間たちには 塗り替えてきた  大切に築いてきた地も 町も 文化も 人間味も 美も 優しさも 汚濁とともに 惜しげもなく捨て 求め 描きなおしてきた均質なパーフェクトワールドは とてもきれいで 親切で        古きを覆して機械になるための 無数の個々人の努力も AIという依り代に譲り

ゼロの ひかり

新緑が ちからづよい これまでひとの意識の勢いに遠慮していたような地が よりいきいきしているのが分かる 経済絶望視の世間のテンションとうらはらに わたしはこの状況にいま 自然体を感じている 数年前行ったネパールの田舎 月曜の昼過ぎ 人々と牛や犬がひとつ木立の木陰で何するわけでもなく座っていた あの彼らのつくっていた不思議な時間  あれを思い出している 今わかるのは  極限にかけ離れている大地と ひとの その感覚 彼らは 大地のもつ時間感覚に無意識に寄り添って生

量子時代へ向けての覚え書き

ウォーキングデッドのチャンネルと、上空ミサイル映像と、どのくらいの差をもって眺めることができるだろう。 世界の根源らしきものから始まり、無限ともいえる試みの果て、ついに生命はその根源、量子的なものを見つめるに至る今日この頃。ミサイルに怯えるごとくにそれを目前に立ちすくみつつも、意識はリンクし始めてしまった。 そうして始まった在り方とはどんなだろう。はてさてひとは新しく何を願うのだろう。 それまで囚われていたパーソナリティーとしての個人の意識は、それを俯瞰し、やがてパーソ