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世界はそのままで 完全で わたしはただ 瞬くだけしかできなかった 過ぎ去るひかりは その…
いま 山々を まえ 消えていった すべての光景を ここにいる わたしの目は 包み込んで…
ときの輪おさめ あまつ 満ち満ちたとしても 湧きあがる憧憬 暗く凍てつく 雪のやま …
道が開けた 山々が遠く続く 雲の群れが移動し わたしたちはその動きを真剣に追い 走…
ほんとうは 雨雲なんて ない 銀河の星たちは いつだって どこだって 響いて …
こどもは 知っている この世界が奇跡だということ 白い花たちが燃えるように咲いている …
時代をこえ 抱えこんだすべてを手ばなして その包みこむおおきなやさしさを 未来にたくして
生きている うつろな日々 なんにもなくなった 朝でも そのひかりの 美しさ すべての思い…
街灯りのない 広漠な闇が 足元をすくった日 虚ろなたましいの 彷徨いでる 依り場なくした…
うつりかわる あなたたを わたしを …
絶望は 過去に とまり 希望は 未来に うかび 揺れ動く わたしは ただ ここに 絶望…
灰のなかから 瞬く間に湧いた 異世界的ひかりの 希有 この儚い神宿る都市に 月とおし 歌…
ゆっくりと 彼女はもう このときにあることを拒む 拒んで振り向いて 拒んで解き放れよう…
春に明けたその朝、宝満のやまはその存在を、すべてへ向けてはっきりとあらわしていた。 透明な空に虹高く立ち、その祝福に未だ乗りきれぬわたしを乗せて電車はくぐってゆく。 若い月はそこに迎えていた。 かつてよく通った太宰府の山にて、わたしはたった数年という時の無限のたわみの、辿ってきた道すじをみた。あのころ、わたしは青い広がりにあそんでいた。迎えてくれるものの温かさがあった。 あれからいったい、どんなふうにして、あんなどうしようもない暗がりを知ってしまったのだろう。どうしよ