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奈良に行くなら[30]〜八大龍王辨財天大神 龗神神社編

なんだ?この怪しげな看板は?
大神神社から狭井神社(←2023年4月、三輪山登拝はまだまだ叶いません)を抜けて、山の辺の道で檜原神社へ向かう途中。気になる立て看板を目にしました。

↑位置的にはこの辺り↑

桧原神社への道のりを半分近く来たようです。

えっと…だいぶ傾いてますケド…八大龍王辨財天大神 龗神(おかみのかみ)…ですか。龗といえば雨かんむりに龍と書くように龍神さまですよね。高龗神(たかおかみのかみ)・闇龗神(くらおかみのかみ)の総称。高龗大神をご祭神として祀る丹生川上神社上社によると、

「高龗神」は山の峰の龍神、「闇龗神」は谷底に棲まれる龍神

龍神総本宮 丹生川上神社上社

とあります。そして高龗神をご祭神として祀る最も有名であろう神社が京都にある貴船神社。こちらには記紀における高龗神の記載内容に加え、高龗神と闇龗神に関して

呼び名は違っても同じ神なり

貴布禰総本宮 貴船神社

ともあります。いずれにしても水を司る神さま。
大神神社末社の貴船社もすぐ近くにあったから、そことの関係が…?…のわりには、大神神社の境内マップにはまったく記載がないんですよね。ココは何???

えー…。ココ、入って大丈夫なの?と不安になりながらも、何だか妙に引きつけられる感じがして。ま、ダメだったら戻ってくればいいだけだし…と行ってみることにしました。
坂を上がると鳥居があり、鳥居まで来ると池があることがわかりました。その池の淵を囲うようにぐるっと巡っている小高い道を行くと、小さな祠と、また鳥居が。

お花や植物の感じからして手入れが行き届いているようで、ちょっとホッとしながら鳥居をくぐりました。

そして、この鳥居をくぐった途端…ただならぬ雰囲気に息をのんだのです。

なんだ?このいかにも龍が棲んでそうな沼は…?
後に調べてみるとここは奈良県の農業用ため池として登録されているらしいのですが。雰囲気的には池というより、完全に龍が棲む沼。おぉおおお…なんだココは…しばし呆然としてしまいました。

それにしても八大龍王であり、辨財天でもあり、龗神であるとは。

八大龍王は『法華経』に登場し、釈迦の眷属として仏法を守護する八尊の龍王。辨財天は、ヒンドゥー教の女神サラスヴァティーが仏教に取り入れられ、仏の守護神となった天部。『金光明経(こんこうみょうきょう)』によって日本に伝来した後、市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)や、人頭蛇身で表される宇賀神などと習合して日本独自の変容を遂げています。

龗神も…前述の通りで、いずれにしてもザッツ神仏習合な水神さまオンパレード。龍=蛇を共通項とすると、三輪の神さまとも繋がる気がするのですが、ここだけ大神神社の摂社でも末社でもないのがちょっと不思議です。調べてみても情報が少なく、この神社に関しては結局よくわからなかったのですが、地元の方ならご存知なんでしょうかね?気になる…

八大龍王を祀る寺社は各地にありますが、奈良で八大龍王といえば、やはり八大龍王大祭も行われる龍泉寺。まだ行ったことがないんですよね〜。天川までは何とか行けたものの洞川にはたどり着けず。近いうちに行きたいです…洞川。

◆映像作家・保山耕一氏によって撮影された「今日の山の辺の道」にも登場しています

恐る恐る進んだ往路を。帰り道は、脳内に響いてきたこの曲↓をプレイリストから探し出してゴキゲン♪で山の辺の道に戻りました。さ。目指すは檜原神社です。

「心とその身体 溶け合って命と呼ぶ」ってとこが好きなんですよね〜♪

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