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いつも誰かの誕生日

今日は長男の誕生日だった。そして、私が母親になった日でもある。長男を出産した時、わたしが最初に頭に浮かんだことは「終わった…」だった。

私がイメージしていた出産と実際はかなり違っていた。陣痛が始まったのは大雪の日だった。家から歩いて5分の産院だったが、陣痛と雪のせいで産院が何キロも遠くに感じた。病室は2階だったがエレベーターはない。階段を登って到着した病室はとても小さく、陣痛室がないのが衝撃的だった。新生児となりたてほやほやのお母さん達と同室なのでひたすら無言で陣痛に耐える。隣のお母さんとはカーテン1枚しか離れてないので大声を出す訳にいかなかった。面会時間が終了すると、旦那は一旦家に帰され、ひとりぼっち。(今の時代は1人での出産がおおいのでしょうね…)夜中の3時まで廊下をウロウロしながら耐える。

子宮口全開になり、分娩室に入ると自分の携帯で旦那に連絡しろと言われた。LINEで「早く来て」と打つのが精一杯だった。分娩室に入ってからもなかなか長男は出てこず。最後にお腹を上からぎゅうぎゅう押されて、やっと出てきたという感じだった。

既に分娩室に入ってから3時間程経っていて私はクタクタだった。赤ちゃんが可愛いとか、無事に産まれてきてくれてよかったという思いもあったが、とにかく終わった…という安堵の気持ちが1番だったと思う。

それから、母子同室になってミルクが足りなくて一晩中泣き止まなかったり、吐き戻しの量にびっくりしたり、寝返りしても、寝返り返りができなくて泣く、という事を永遠に繰り返されたりと、母親になってからも大変なことは続く。

世の中には「子どもの笑顔で疲れが吹っ飛ぶ」という話や「産んで良かった。子供は宝物です」というお母さんもいるけど、私はそう思えない。正直な話、もし、うまれかわったらまた子どもを産みたいかと言われたら考えてしまう。子どもが居なければお金や時間は自由だし、日々の生活でイライラしたり、クヨクヨしたりすることも少ないと思うから。だからといって子どもを大切にしていない訳では無い。毎日ご飯を作り、掃除や世話をすることは全然苦ではない。

もっとハッピーに子育て出来たら楽しいのに。私はいつも失敗を恐れていて、何かに怯えながら子育てしてる気がする。歯磨きを忘れた、寝る時間が遅くなった。子供が風邪をひいた。些細なことで自分をダメな母親だと責める。周りのお母さん達は楽しく、ちゃんと子育てしているのに私は…と考えて落ち込む。いつもニコニコいいお母さんでいたいのに、ガミガミ、ちくちく、イライラ。これでは自分の事がもっと嫌いになりそうだ。

今年はもう少し自分を見つめ直したい。自分はどうしたいのか、ハッピーに生きる為に出来ることを見つけていきたい。




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